漫画の実写映画化で最も高評価なのはあの作品! 好きな漫画が実写映画化されたら「映画館へ見に行く」のは約半数~映画館に行く必要ないも20%以上。「honto」が漫画好きに調査
ハイブリッド型総合書店「honto (ホント)」を運営する大日本印刷(DNP)とDNPグループの書店およびトゥ・ディファクトが共同で、全国の10代~40代男女400名を対象とした「漫画の実写映画化に関する調査」を実施し、その結果を発表しました。
漫画の実写化の報道には、賛否両論の声が巻き起こりますが、今回、漫画をよく読む10代~40代男女400名(男女各200名)を対象に、漫画の実写映画化に関する意見を調査したところ、「ファンの複雑な本音が浮き彫りになった」(同社)とのことです。
同社では、今回の調査結果について、好きな漫画の実写映画化に対して、「そもそも漫画を実写化してほしくない」という断固拒否派もいる中で、好きな作品が実写映画化されたときは映画館まで見に行くファンも半数近く存在することがわかり、二次元だからこそ成立する漫画独自の世界観や、キャラクターを演じるキャストについては、こだわりを持つファンが多いと分析しています。
好きな漫画の実写映画化は男女共に約4割が「嬉しくない」と回答
「好きな漫画が実写映画化されると嬉しい?」という質問をしたところ、「嬉しくない」と思っている人の割合が男女共に、「嬉しい」と感じる人よりもわずかに多くなっています。好きな漫画の実写映画化が決まると、複雑な気持ちになる人が多いようです。
実写化された映画を「実際に映画館で観たことがある」のは約半数
好きな漫画が実写映画化されたときに、映画館まで見に行ったことがある人の割合は、「ある」と答えた人が男性45.5%、女性46.0%と半数近くに上る一方、「ない」と答えた人が男性54.5%、女性54.0%と半数をやや上回り、実写映画化自体に複雑な気持ちを抱えていても、実際に映画館へ足を運ぶ人は一定数います。
特に30代男性は、53.9%と全世代の中で最も多く「ある」と回答しています。一方で、20代男性で「ある」と回答した人は26.3%で、最も低い結果となっています。
さらに、映画館まで見に行った理由については、男女共に最も多かった回答は「原作が好きだから」で、70%以上。次いで、「キャストが原作のイメージに合っていたから」が男女共に2位に入っています。「キャストに好きな俳優が出演していたから」という理由は女性の回答率が高い傾向にあります。
これまで実写映画化された漫画で最も高評価なのは「るろうに剣心」
「映画館まで見に行ったことがある」と回答した人に、「実写映画化されたタイトルでよかった作品」を効いたところ、興行収入で好成績を収めた作品や、キャスティングの妙を評価されたもの、二部作・三部作と続けて公開された作品がランクインしています。
1位の「るろうに剣心」は、2012年8月に公開され興行収入30億円を記録した第一作に続き、2014年には続編(二部作)が発表され、全三作の累計興行収入は125億円を超えています。佐藤健さんをはじめ、神木隆之介さん、藤原竜也さんなどが、役柄の見事なハマりっぷりに高評価を得ており、本格的なアクションシーンも好評でした。
半数以上の人が「原作の世界観と違う」と感じることで映画館へ観に行かない
実写映画化した作品を映画館に見に行かない理由については、男女共に最も多かった回答は「原作の世界観と違うと感じたから」で、次いで「キャストが合わないと感じたから」が続いています。「地上波やDVDで見るので、映画館に行く必要はないから」という人たちも20%以上に上っています。
実写映画化する際に大切にしてほしいこと1位は「原作の世界観」
「漫画を実写映画化するときに大切にしてほしいことは?」という質問に、最も多かった回答は、男女共に「原作の世界観」となっています。回答の理由としては、「漫画特有の世界観がとても大事だから」(44歳/男性)、「原作の雰囲気や設定を変えすぎて違和感があるケースが多い」(41歳/男性)、「原作を大事にしないと意味がないから」(31歳/女性)などの意見が寄せられています。
次に多かったのが「原作のキャラクターのイメージに合ったキャスト」で、男性よりも女性のほうがキャストの選定を重視する傾向にあります。
実写映画化してほしいと思う漫画は「ONE PIECE」など「週刊少年ジャンプ」が上位を独占
「この作品こそ実写映画化してほしい!」と思う漫画については、1位は「ONE PIECE」。ハリウッドで実写ドラマ化の予定はあるものの、日本ではまだ実写化されておらず、実写化希望の理由としては、「実写での戦い方がどうなるか楽しみだから」(39歳/男性)、「ストーリーが面白いから」(44歳/男性)などの意見があります。
さらに、「ルフィを菅田将暉に演じてほしい」(28歳/男性、35歳/男性)、「ナミを桐谷美玲に演じてほしい」(40歳/男性)などといった声も挙がっています。また、上位作品を占めたのはすべて、2018年で創刊から50周年を迎える人気少年漫画誌「週刊少年ジャンプ」で連載作品となっています。