レンズ交換や、巻き上げレバーも可動! キヤノン監修協力のカプセル玩具「Canonミニチュアコレクション」第二弾が登場~タカラトミーアーツのカメラ好きが企画
タカラトミーアーツが、キヤノン監修協力のガチャ(カプセル玩具)「日本立体カメラ名鑑 Canonミニチュアコレクション」第二弾を、2018年3月下旬より発売します。1回300円(税込)。
「日本立体カメラ名鑑 Canonミニチュアコレクション」は、キヤノンの協力のもと、レンズ交換はもちろん、フィルムの巻き上げレバーや巻き戻しクランクの可動など、発売当時に時代を変えたキヤノンの名作カメラの細部にまでこだわり、1/3スケールに精密縮小したミニチュアカメラ。
2013年1月に発売した第一弾は、往年のカメラファンに加え、外国人旅行者や若い女性など幅広い層から人気を集めたとのこと。今回、発売される第二弾では、第一弾のラインアップ4種に加え、1976年に発売された「F-1N」をオリーブドラブ色にデザインして限定発売した「F-1 OLIVE DRAB」(1978年3月発売)が「F-1 OLIVE DRAB +FD85mm F1.2 S.S.C.アスフェリカル」の組み合わせで登場します。
キヤノンでは、「カプセルにおさまる歴代の名作カメラのミニチュアを手軽に楽しんでいただくとともに、カメラをより身近に感じてほしいと考えています。また魅力的で信頼性の高いものづくりに挑戦し続けることで、写真・映像文化の発展に貢献していきます」とコメントしています。
なお、第二弾として販売されるガチャ商品のラインアップは「IV Sb+Serenar 28mm F3.5 I」、「IV Sb+Serenar 135mm F4 I」、「F-1 OLIVE DRAB +FD85mm F1.2 S.S.C.アスフェリカル」、「F-1+FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C」、「FD30mm F2.8 S.S.C.フローライト」の全5種類で、「F-1 OLIVE DRAB +FD85mm F1.2 S.S.C.アスフェリカル」のみが新規のラインアップとなります。材質は本体ABS、MABSで、サイズはF-1が幅49mm、IV Sbが幅46mm。
タカラトミーアーツ企画担当 岡芳毅さんインタビュー
――なぜ、キヤノンのカメラをミニチュア化?
第一弾の企画当時、業界的に「カメラのミニチュアモデル」と言えば、デフォルメデザインや、正規でライセンスを取得していない「なんちゃってデザイン」の商品が多く発売されていました。写真撮影を趣味としている身として「よりリアルなミニチュアモデルが欲しい」と考え、商品を企画しました。
キヤノンに商品化を相談したのは私がキヤノンユーザーであるというのが一番大きな理由です。過去には私が撮った写真が雑誌などによく掲載されていました(笑)。今でも、「EOS 5D Mark III」に「EF24-70 F2.8L II USM」を装着して持ち歩いており、商品写真の撮影でも活躍しています。
――今回新たにデザインされた「F-1 OLIVE DRAB」を選んだ理由は?
第二弾の企画にあたり、「F-1」の中でもオリーブドラブ色の限定品は現在でも希少性が高く、カメラファンの憧れの機種であることを思い出しました。そこで、フィルム巻上げレバーなどの「F-1」と「F-1N」の相違点を新たに再現するのも面白いのではないかと思い、ラインアップに加えました。
――継続ラインアップの「IV Sb」「F-1」など、今でも人気の高い往年の名機です
現行機種ではなく過去の機種をラインアップとして選定したのは、時代を経ても色褪せない名機を立体化し、現役時代をともにされた方には当時を思い出すきっかけとして、若い世代の方には「こんな凄いカメラがあったんだ」ということを知ってほしいという想いからです。
また選定したボディーですが、「IV Sb」も「F-1」も、キヤノンだけでなく、カメラ史全体に欠かすことのできないエポックメイキングな機種ではないかと考え、あまり悩むことも無く決めることができました。レンズに関してはかなり悩みました。最終的にボディーを装着した時のバランスや技術的・歴史的な観点で選定しました。
実現しなかった裏話をすると、当初は「KWANON」や「AE-1」などもボディーの候補に考えていました。また「IV Sb」を出すのであればスピードライトも付けたいと考えていたことや「F-1」に装着する「ブースターTファインダー」も図面まで作っていたことを覚えています。
――カメラをミニチュア化する際に苦労された点はいかがでしょうか
全部です(笑)。ただ、この商品に関する苦労は、全て「楽しい苦労」でした。通常、ガチャの商品は、商品化の企画立案から6~7カ月程度で発売しますが、この商品は発売まで約3年かかったのも良い思い出です。その間、都度、監修していただいたキヤノンの皆さまには、本当に多大なご協力をいただきました。
――最後に、カメラファンに向けて「ミニチュアカメラ」のこだわりを教えてください
外観はもちろんのこと、「カメラとしての考え方」から外れないように、実際のカメラの息吹をどこまで再現できるかということに注意しました。例えば、商品の企画当初はレンズがカメラのボディーから簡単に外れないように、マウント部分に固定用のピンをつける対策も考えたのですが、実際のカメラに近い構造や形状を維持するため、かみ合わせを調整するだけで対応しました。また「F-1」の場合はミラー相当部分のモールドとファインダーの位置関係に注意しました。