登山家・栗城史多さん、エベレストで死去。事務所が栗城さん公式ブログで公表~8度目の挑戦で「がんばって登ってきます。必ず生きて帰ってきたいと思っています」のコメント残し
登山家の栗城史多(くりき・のぶかず)さんがエベレスト登山中に亡くなったことがわかりました。栗城史多さんの公式ブログで5月21日(月)、栗城事務所が発表したもの。
事務所は、栗城史多さんのブログで以下のように経緯を説明しています。
「下山を始めた栗城が無線連絡に全く反応しなくなり、暗い中で下から見て栗城のヘッドランプも見当たらないことからキャンプ2近くの撮影隊が栗城のルートを登って捜索し、先ほど低体温で息絶えた栗城を発見いたしました」。
日本の事務所では、何m地点で発見されたかなど詳細はまだ把握していないとのことです。
栗城史多さんは1982年生まれの35歳。「冒険の共有」をテーマに登山中の動画を配信してきました。2004年の北米最高峰マッキンリー登頂を皮切りに、南米、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、南極大陸最高峰に次々と登頂。
2009年から世界最高峰のエベレスト(チョモランマ)への単独登頂を目指し、今回が8度目の挑戦でした。
4度目のチャレンジとなった2012年夏のエベレスト登山では天候の悪化、凍傷の悪化で登頂を断念。その際の凍傷により、両手の指9本を失いながら、その後も挑戦を続けていました。
「冒険の共有」を掲げ登山の様子をネットを使ってライブ中継するなど“新しい登山家”として注目され、世界で初めて7000m級から生中継を行ったことでも知られています。
今回のエベレスト登頂は、Abema TVで来週5月28日(月) 16:00〜20:00まで生中継が行われる予定でした。
Abema TVの番組予告ページでは、8度目の挑戦に挑む栗城史多さんの以下コメントが公開されています。
「僕を初めてご覧になる方もいると思いますが、僕の本当の夢は『冒険の共有』です。『冒険』『チャレンジ』を、インターネットを通してリアルタイムでみんなで共有するということをやってきました。今年はエベレストの頂上を目指していきますが、AbemaTVでその様子を生中継するのでぜひみなさん見ていただければと思っています。」
「冒険の共有の本当の目的は、否定という壁を少しでもなくすことができたらと思っています。何かにチャレンジする時には必ず否定的な言葉とか、失敗が怖いとかいろいろあると思うけども、失敗も含めてすべてリアルタイムで共有して登ってきたいと思います。がんばって登ってきます。必ず生きて帰ってきたいと思っています!みなさん応援よろしくお願いします!またお会いしましょう!」