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キンコン西野さん、美術館建設のための寄付募集で誤解を招く表現があったとお詫び。寄付受付はいったん停止し、希望者には返金対応も

[2018/6/7 18:35]

 キングコングの西野亮廣さんは6月7日(木)、ブログで美術館建設のための寄付を募集した件について誤解を招く表現があったと謝罪し、寄付受付をいったん停止することをあきらかにしました。

 すでに寄付した人については、メールにて返金希望を受け付けるとして受付アドレスを公開しました。

西野さんの絵本「えんとつ町のプペル」表紙(Amazon.co.jpより)。美術館はプペルの世界観をテーマとして建設される予定

 西野さんは6月4日(月)、「【悲報】キンコン西野、3億円の借金を抱える」と題したブログを投稿。

 西野さんの絵本「えんとつ町のプペル」をテーマとした美術館を作る構想について書き、そのために「今現在まるで貯金がないのに、3億円の借金を抱えた」と説明。

 「キミはどうするつもりだ? このまま僕を見殺しにするのか? それとも、僕を助けるのか?」、「300万人が100円ずつ募金すればいいのだ。とりあえず、このブログは絶対にシェアしろや。」、「死ぬぞマジで!なんとかしろや!!」などと寄付を煽っていました。

 6月4日(月)付けのブログでは、「3億円の借金を抱えた」といった記述があり、すでに3億円の借金をしたとしか受け取りようのない内容になっていましたが、ネットでは「本当に3億円借りたのか」「担保もなしに銀行が貸すはずない」「借りていない借金返済を目的に募金をつのるのは完全に詐欺」などの批判の声が多数上がっていました。

 このため、3億円の借金については、6月4日(月)のブログに翌5日夜にまだ借金のめどがついた段階で借りてはいないことを明らかにしていました。

 今日6月7日(木)に公開された「美術館建設について」と題したブログでは、こうしたネットの批判や疑問の声にあらためて応え、美術館建設に着手するにいたった背景などを説明しています。

 3億円の借り入れについては、当初銀行に借り入れようとしたが、与信の問題で難色を示され、友人たちから借りるめどがついたとのこと。

 口座に振り込む形で寄付を募ったのは、美術館建設について議論を進めていた西野さんの「オンラインサロン」(有料)で、「クラウドファンディングは難しくてよく分からないから銀行に直接振り込みたい」という声があったことを受けて、と説明。

 美術館建設についてはこの6月末に土地の契約に入り、今夏にはクラウドファンディングでの資金調達も行う予定だとしています。

 また、西野さんの作品だけを展示する美術館をイメージしているのではなく、「えんとつ町のプペル」を著作権フリー化して、プペルを素材とした作品を地元の高齢者に作ってもらい、展示だけでなく可能であれば販売して、高齢者の活躍する場にしたいとの構想もあきらかにしています。

 説明不足となった背景には、「SHOWROOM」の新番組「猫舌SHOWROOM」で順次明らかにしていきたいとの考えがあったようですが、「3億円」という金額の大きさと、美術館建設と資金調達のステイタスが不明瞭すぎた点から炎上してしまったもよう。

 2017年に、女優・真木よう子さんもコミケで販売する写真集の制作費用をクラウドファンディングで調達しようとして炎上しましたが、芸能人が寄付を募る場合は、善意の目的であっても、細心の配慮をしないとトラブルの元になってしまいそうです。

[工藤ひろえ]