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「もう、一人も虐待で死なせたくない。」児童虐待対策を求める署名キャンペーンがchange.orgでスタート~各界の共同発起人が「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」を発足

[2018/6/15 17:40]

 今年3月、東京・目黒区のアパートで「もうおねがい ゆるして ゆるしてください」などとひらがなで書かれた両親あての文を残して虐待死した船戸結愛ちゃん(5歳)のニュースが6月に報道され、大きな話題となりました。

change.orgの「もう、一人も虐待で死なせたくない。総力をあげた児童虐待対策を求めます!」署名ページより

 「こんなに可愛い子をどうしたら虐待できるんだ」「親は死刑でいいよ」など、罪のない幼児が虐待死したことに怒りを感じた人々の声や、「いつまでこんなニュースを見なくてはならないの?」「児相の権限が小さいのが問題」など、ネットでもさまざまな意見が上がっています。

 認定NPO法人フローレンスらが発起人となり、子どもの虐待再発を防ぐ制度を創ることを、政府や東京都に求めるため6月14日より署名キャンペーンを署名サイト「change.org」でスタートしました。

 6月14日(木)にスタートした署名ですが、すでに2万を超える署名が集まっていて、関心の高さが伺えます。

 NPO法人フローレンスによると、この件も含め、日本では虐待への支援体制が圧倒的に足りておらず、小児科学会の推計では、日本で虐待で亡くなる子どもは毎年350人程度とのこと。1日に約1人、子どもが虐待死している計算になります。

 NPO法人フローレンスらは、「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」を発足し、児童虐待を防止する8つの対策を求めていくとしています。

 プロジェクトは芸能人や文化人、実業家、学識者、医療関係者ら多数の共同発起人を集め、各方面から支援していく見込み。

 芸能人ではタレントのつるの剛士さん、歌手の一青窈さん、ミュージシャンの坂本美雨さん、俳優・辰巳琢郎さん、作家・乙武洋匡さんらが共同発起人に名を連ねています。

 大学教授や医療関係者、ジャーナリストも多数共同発起人として参加するほか、ヤフー、キッコーマン、森ビル、セガサミーHD、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など数多くの企業が共同発起人として参画しています。

 「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」では、以下の8つの対策の実現を求めていく方針。
<児童虐待八策>

(1)児童相談所の人員を大幅に増加させ、さらに常勤弁護士を設置してください。合わせて市町村の虐待防止体制の強化を

(2)通告窓口一本化、児相の虐待情報を警察と全件共有をすること、警察に虐待専門部署(日本版CAT)を設置することを含め、適切な連携を検討する会議を創ってください

(3)児相が積極的に司法を活用できるよう、児相の組織改革を!

(4)リスクの高い場合すぐに一時保護できるよう、一時保護所・里親・特別養子縁組の拡大と支援を推進してください

(5)児童相談所間でケースを共有できるITシステムを導入・推進してください

(6)東京都で11個の児相は少なすぎます。特別区・中核市の児相設置を急いでください

(7)若年妊娠リスクや子育てについて早期から知る、包括的性教育を義務教育でしてください

(8)これら全てを迅速に実行できる十分な予算を確保してください

 なお、8つの提案について、change.orgの署名ページではより詳しく説明しています。児童虐待に関心のある方は、まずはchange.orgの署名ページを読んでみることをおススメします。

 時事通信によると、政府も6月15日(金)、児童相談所の体制強化などを話し合う関係閣僚会議を首相官邸で開催。安倍首相は緊急対策を取りまとめるよう指示したとのこと。

 船戸結愛ちゃんの死とわずか5歳で書き残した両親への文章が、官民を動かすきっかけとなりそうです。

[工藤ひろえ]