ライフ

日本で一番ゴキブリが出る都道府県は東京都!~全国から寄せられたゴキブリ駆除相談4,365件を元にした「ゴキブリ実態調査」

[2018/7/17 18:32]

 シェアリングテクノロジー株式会社は、全国から寄せられたゴキブリ駆除相談に関するデータ4,365件をもとに、ゴキブリ実態調査を発表しました。

 調査の対象期間は2015年5月から2018年4月までの3年間。


日本でもっともゴキブリが発生しやすいのは「東京都」!

 シェアリングテクノロジーでは、4,365件のゴキブリ駆除相談のデータから、どの都道府県がもっともゴキブリが出やすいかを調査。各都道府県の10万世帯あたりの相談件数を割り出した、都府県別ランキングを公開しました。

 ランキングで1位となったのは、東京都。不名誉なトップになったのは、人口密集度やゴミ排出量に関連しているとシェアテクでは分析しています。

 同じように人口密集度やゴミ排出量が多い愛知県は4位、神奈川県は6位、大阪府は10位と、人口が密集する都市が比較的上位にランクインしています。

 2位の沖縄県はやはり一年中温暖な気候が、亜熱帯に生息するゴキブリが発生しやすい原因ではないかとされています。

 意外なのが3位の富山県ですが、実は富山県は、湿度が非常に高いという特徴があります。空気中に含むことができる最大限の水分量に比べて今の空気がどれ程の水分を含んでいるかを示す値を「相対湿度」といいますが、気象庁のデータによれば、1981~2010年における富山県の年間相対湿度は「77%」と、沖縄県の「74%」より高くなっています。

 ゴキブリは乾燥に弱く、湿気の多い場所を好む特徴があるため、湿度の高い富山の気候はゴキブリに適しているとのこと。

 また、温暖な気候を好むゴキブリは、「北海道にはいない」という話をよく耳にします。実際、ャバネゴキブリはマイナス5℃に一日中さらされると死亡するほか、クロゴキブリも17℃以下の環境では動きが鈍るので、やはり寒い地域ではゴキブリは生きづらいそうです。

 ところが、上表を見るとわかる通り、北海道でも相談件数はゼロではなく、真冬の12月~2月間でも駆除相談が7件あり、うち3件は道庁所在地である「札幌市」からのものだったとのこと。北海道の冬は屋外は寒いですが、屋内暖房が強力。冬の屋内は東京よりも暖かいことが多いので、屋内でしぶとく生き残るゴキブリがいるようです。

 ただし、ランキングで42位以下を見ると、福島、青森、山形、秋田、北海道、岩手の順となっていて、やはり東北・北海道ではゴキブリは少ないと言えそうです。


ゴキブリがもっとも活発になるのは「7月」

 集計を行った「2015年5月~2018年4月」の3年間で、どの月がもっともゴキブリ駆除の相談が多かったのかを見ると、「7月」が「832件」と最多であることがわかりました。

 グラフを見ると、暖かい季節になるにしたがって相談件数が増加することがわかります。亜熱帯で活動する害虫であるゴキブリにとって、温暖な気候は生きるのに適しているのです。

 ただし、もっとも暑くなる8月よりも、7月の相談件数の方が多くなっています。

 これは、日本でよく見られるチャバネゴキブリの適温は「25℃」とされています。全国的にこの適温にもっとも近い気温になるのが7月で、このため7月に相談件数が最も多くなるのではないかとシェアテクでは分析しています。

 ちなみに、高温になるとゴキブリの体内バクテリアが死んでしまうため、ゴキブリは35℃を超える高温になると活動が鈍るそうです。今年の7月は、全国で35℃前後の非常に高い気温が続く予報となっており、屋外にいるゴキブリは弱って死んでしまうものも多そうです。

 ただし、屋外が暑すぎたり寒すぎたりすると、ゴキブリは快適な気温の屋内に入り込んできます。ゴキブリが逃げ込んでいそうな出入り口付近には毒餌などを設置しておくなどの対策をとるとゴキブリの避暑地にならずに済むかもしれません。

[工藤ひろえ]