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富士フイルムが昨秋販売終了の黒白フィルムの販売を再開! 入手困難になった原材料の代替品や製造プロセスを開発~世界最高水準の粒状性と立体的な階調再現

[2019/6/13 19:13]

 富士フイルムが10日、世界最高水準の粒状性と立体的な階調再現で超高画質を実現し、幅広い分野の撮影に適しているという、黒白フィルム「ネオパン100 ACROSII(アクロスII)」を新たに開発したと発表しました。2019年秋に、35mmサイズ、ブローニーサイズの2種類が発売される予定です。

 同社は、黒白フィルムの需要の減少と、生産に欠かせない原材料が入手困難になったため、黒白フィルムの販売を2018年秋に終了。しかし、フィルム愛好家をはじめフィルム独特の風合いによる写真を好むSNS世代の若年層の方を中心に、同社の黒白フィルムの販売継続を望む声が多く寄せられたことを受け、あらゆる角度から販売再開に向けた検討を進めてきたとのこと。

 今回、入手困難になった原材料の代替品の研究や新たな原材料に合わせた製造プロセスの抜本的な見直しにより、黒白フィルム「アクロスII」の開発に成功。感度ISO100の超高画質な黒白フィルムとして、世界最高水準の粒状性と立体的な階調再現、優れたシャープネスを備えており、風景・山岳写真、ポートレート、製品写真、建築写真から、長露光撮影の天体・夜景写真など幅広い分野の撮影に適しているとしています。

 「アクロスII」には、同社独自の写真フィルムに含まれるハロゲン化銀粒子のサイズと、その組成を精密にコントロールすることで、感度と優れた粒状性を両立させ、プリントの高画質化に寄与する技術「Super Fine-Σ粒子技術」を採用することにより、感度ISO100の黒白フィルムとして世界最高水準の粒状性を実現し、従来品「ネオパン100 ACROS」に比べハイライト部の階調をメリハリのある設計とし、立体的な階調再現が可能としています。加えて、世界最高水準のシャープネスにより、被写体の輪郭を強調した描写が可能とのこと。

 同社では「イメージング分野におけるリーディングカンパニーとして今後も“アナログからデジタルまで”幅広い分野において多様化するお客さまのニーズにお応えし、より良い製品・サービスを提供し続けることで、『一枚の写真の持つ力、素晴らしさ』を伝えつづる」としています。

[古川 敦]