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TBS「クレイジージャーニー」が放送休止 爬虫類ハンター捕獲した4種類の生物は事前に準備したものと判明

[2019/9/11 19:05]

 TBS系で毎週水曜23時56分から放送している紀行バラエティ番組「クレイジージャーニー」(MC:松本人志さん、設楽統さん、小池栄子さん、ナレーション:銀河万丈さん)が公式サイトで、2019年8月14日放送の「クレイジージャーニー」2時間スペシャルと、その日の深夜のレギュラー枠で、準備していたものを、爬虫類ハンターがあたかもその場で発見したかのように放送したことが判明したと発表しました。

 8月14日放送の「クレイジージャーニー」では、爬虫類ハンターがメキシコに生息する珍しい生物を探し捕獲する旅に同行取材する企画が放送され、放送で紹介された生物は6種類で、このうち4種類は、番組スタッフが現地の取材協力者に依頼し、ロケの前に準備していた生物を使って撮影していたことが放送後の調査でわかったとのこと。

 TBSでは「準備していたものを、あたかもその場で発見したかのように描いた今回の手法については、事実に依拠した番組で事実を歪めたことになり、あってはならないものと考えています。視聴者の皆様、当企画にご出演いただいた加藤英明さん、また、番組にご出演いただいた方々および関係者の方々に深くお詫び申し上げます」と謝罪しています。。

 メキシコロケは7月2日から5日にかけて4日間行なわれ、現場ロケを担当した番組スタッフは、狙った生物を捜索しても発見できない場合を想定して、あらかじめ狙った生物を準備しておこうと考え、現地の協力者に依頼。そしてロケでは、放送で紹介した6種類のうち4種類について、生息域を捜索したものの発見できなかったことから、事前に準備していた生物を放ち、撮影したとしています。

【メキシコロケで事前に準備した4種類の生物と撮影時の状況】
1.「メキシコサラマンダー」現地協力者が湖で事前に捕獲した個体をネットの籠に入れ、同じ湖に放った
2.「アリゲータートカゲ」地面に数cmの穴を掘って、事前に捕獲した個体を放った。
3.「メキシコドクトカゲ」現地協力者が個体を岩の下に放った。
4.「ヘルメットイグアナ」取材した大学に借りて、大学施設内の生息可能性のある場所に放った。

 この爬虫類ハンター企画について過去にも同様の手法がなかったかどうか調査が進められており、過去10回の放送で捕獲した生物のうち、26種類は捜索中に実際に発見し捕獲したもので、11種類は事前に準備していたものであることが現時点で判明しているとのこと。

 過去10回の放送分は全て、今回のメキシコロケを担当した番組スタッフとは別のスタッフが担当。このスタッフによると、加藤さんには事前に準備していたことを伝えていなかったとのこと。また番組スタッフは、現地の協力者が個体を捕まえた場所に、ロケ当日か前日に個体を戻してもらうことを依頼し、ロケ本番時その場所で捜索、捕獲していたそうです。

 TBSでは今回の事態を重く受け止め、調査が完了するまで番組のを放送を休止するとしています。

【過去10回の放送で、事前に準備した11種類の生物】
2017年2月9日 マダガスカル前半
 ・ヘサキリクガメ

2017年2月16日 マダガスカル後半
 ・ラボードカメレオン

2017年8月16日 カメルーン(ゴールデンSP)
 ・ゴライアスガエル
 ・ニシアフリカコビトワニ

2018年8月8日 キューバ(ゴールデンSP/同日レギュラー枠)
 ・ヒメボア
 ・キューバボア
 ・フトヒゲカメレオンモドキ

2019年2月6日 南アフリカ前半
 ・アフリカウシガエル
 ・タマゴヘビ
 ・パフアダー

2019年2月13日 南アフリカ後半
 ・ノドジロオオトカゲ
計11種類

[古川 敦]