「空飛ぶクルマ」ベンチャーのテトラが米国での試験飛行許可を日本初取得! 「テトラ3」の機体を初公開~賞金総額200万ドルのコンテスト「GoFly」の最終飛行審査へ
いわゆる“空飛ぶクルマ”にカテゴライズされる「eVTOL航空機」を開発する日本のスタートアップ企業、テトラ・アビエーションが21日、航空機コンペ「GoFly」への挑戦を通じ、米国での試験飛行許可を取得したと発表しました。
テトラ・アビエーションは、実機体の米国内でのデモ飛行・テスト飛行を行なうため、米国連邦航空局(FAA)との調整を行ない、試験飛行許可(特別耐空許可証及び飛行許可証)を申請し、書類審査や実地検査などを経て、無事承認され、日本企業としては初の許可取得したとしています。
これにより現在開発中の垂直離着陸航空機「teTra Mk-3E」(通称「テトラ3」)は、実機体での本格飛行運用試験フェーズに移行。FAAからの一連の許認可はエア・モビリティ開発には欠かせないプロセスで航空業界において世界スタンダードとなっています。
同社では、まずは2年に渡り挑戦している、2月27日~29日(米国時間)にかけてシリコンバレーにあるNASAエイムズ研究センターで行なわれる「GoFly世界大会決勝(Final Fly Off)」に向けて試験飛行を開始。世界大会終了後も、商業運用に向けた開発と試験を継続していくとしています。
なお、「テトラ3」は、GoFlyコンテストに参加していた経緯から、現在に至るまでデザイン概要のみ公開し、詳細な仕様を対外公表していませんでしたが、これからは日本発のベンチャー企業として、航空機の安全性や運用手順に関する書類審査や実地検査を通過した技術・ノウハウを日本の産業界に対して広く還元することにより、日本の航空産業にも貢献をしていけると考えているとのことです。
「GoFly」とは
米ボーイングが後援する賞金総額200万ドルの1人乗りエア・モビリティの開発コンテストで、2017年9月からエントリーが開始され、これまでに103か国855チームが参加。その中から選ばれた24チームによる「GoFly」の最終飛行審査が2020年2月27日から29日にかけてアメリカのNASAエイムズ研究宇宙センター内のMoffet Federal Airfieldで開催されます。
「テトラ(teTra)」は2018年6月の第1次審査にてアジア勢で唯一の世界トップ10に選出され、その後2019年3月に第2次審査を通過し、今回最終飛行審査出場が決定。当日は各チームが開発した航空機を実際に飛行させて優勝を争います。