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ヤグチ電子工業が純国産の組み立て式・立体不織布マスク「オリマスク」を発売! 国産の高性能不織布を採用しながら組み立て式で安価に

[2020/5/8 15:14]

 ガイガーカウンター「ポケットガイガー」を製造する、宮城県・石巻市のヤグチ電子工業は、純国産の組み立て式・立体不織布マスク「オリマスク」の製造販売を開始。

 「オリマスク」公式サイトで、オリマスクの販売を開始しました。価格はウィルス飛沫カット率95%以上の「オリマスク」が1枚49円(税別)、同90%以上で薄いタイプの「オリマスクLITE」が1枚29円(税別)。

旭化成と前田工繊が製造した純国産の不織布のみを使用した「オリマスク」「オリマスクLITE」

  「オリマスク」「オリマスクLITE」とも、20枚セットで購入できます。現在は品薄のため、1注文につき20枚までに購入が制限されています。

 決済はPayPalのみですが、PayPal会員でなくても、VISA、Master、JCBなどのクレジットカードで支払うことができます。


自分で組み立てるマスク「オリマスク」

 「オリマスク」は、旭化成と前田工繊が製造した純国産の不織布のみを使用。呼吸がしやすく、水を良く弾く「メルトブロー&スパンボンド製法」により製造されています。静電処理により、ウィルス飛沫を95%カットする性能をもつマスクです(オリマスクLITEは90%以上)。

 純国産不織布を採用しながら、組み立てを購入者が行うことで価格を抑えています。組み立て方は「オリマスク」公式サイトでも確認可能。

 子どもと一緒に組み立てるのも楽しそうです。サージカルテープやホチキスの代わりに、可愛いマスキングテープを使うなど、いろいろなアレンジもできそう。

オリマスクの組み立て方(オリマスク公式サイトより)。お気に入りの可愛いマステを使うなど、アレンジしても楽しそう

 また、「オリマスク」サイトでは、「オリマスク」のA3サイズ・A4サイズの図面が公開されています。裁縫の型紙用、換気扇用など、手持ちの不織布があれば、プリントした図面に沿ってカットすることで、オリジナルの「オリマスク」を作ることも可能です。

 なお、「オリマスク」で使用されている不織布の製造法=メルトブロー法は、前田工繊のサイトの説明によれば、原料樹脂チップを加熱・溶融し、ノズルから押し出し直接紡糸して製造するスパンボンド法を使い、溶出されたエンドレスの長繊維に高温エアを噴出させることで、繊維をさらに細くし、1~3μmの超極細繊維が製造可能になるもの。メルトブロー法により製造された不織布は、エアフィルターをはじめワイピング材、白血球分離材などに用いられます。

 オリマスクの研究・開発を行う「オリマスク研究所」は、電気通信大学の准教授、石垣 陽氏が研究を主導。オリマスク開発だけでなく、手作り布マスクや政府が配布する布マスクの性能なども計測していく予定です。


オリマスクプロジェクトとは

 オリマスク(ORIMASK)は、オープンソースの高性能マスクを製造販売するプロジェクト。実験結果や製造方法は全て公開されていて、誰でも参加することができます。

 不織布マスクの捕集効率を向上させるための高電圧放電加工(コロナ放電)に関する研究ノウハウも順次公開していくとのこと。

 オリマスクプロジェクトの下敷きとなっているのが、東日本大震災の福島第一原発の事故が起こり、放射線物質への不安が広がった際に、品不足となった放射線測定器をオープンプロジェクトとして開発した「ポケットガイガー」プロジェクト。

 当初は手でハンダ付けしたような手作り感あふれるキットからスタートした「ポケットガイガー」は、現在ではスマートなデザインが採用され、スマホ接続のためコンパクトで価格もお手軽な放射線測定器として市販されています。その「ポケットガイガー」を製造しているのが今回「オリマスク」の販売を開始したヤグチ電子工業です。

 国内の有志企業が集まってウイルス捕捉性能に優れるマスクを開発しできるだけ安価に販売することで、信頼できる性能のマスクが医療現場をはじめとした必要なところに行き渡るようにしようというのがプロジェクトの目的。

 ポケットガイガーのモデルを下敷きに、オープンソースで実験結果などを公開していくとのこと。

 オリマスク製造については、ヤグチ電子工業が一手に担うのではなく、クリーンルームやそれに準じた設備ーー最低限の条件としては、クリーンな空間と一般空間をきちんと分けることができる設備を持つ全国の事業者の参加を募っていくとしています。

 プロジェクトでは、各都道府県で製造できるようにすることで、新型コロナ後の感染症発生時にも、マスク不足が起こらない体制を構築することを目指しています。

[工藤ひろえ]