メガネのいらなくなるメガネ!? 窪田製薬の子会社が近視の撲滅を目指し「クボタメガネ/コンタクトレンズ」の開発を加速~2020年内にプロトタイプ完成が目標
窪田製薬ホールディングスの100%子会社クボタビジョン・インク(本社:米国ワシントン州)が、近視領域での需要を見込み、メガネのいらない世界をつくる「クボタメガネ」として、ウェアラブル近視デバイスの開発を加速すると発表しました。
同社では、ヒトを対象に、アクティブスティミュレーションを用いた卓上デバイスでの効果検証を行なった結果、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が対照眼と比較して短縮したことを確認したとしています。
近視は、屈折性近視、軸性近視、偽近視、核性近視などに区分され、その多くは軸性近視と診断され、眼軸が伸展することによりおこるとされています。眼軸長が伸びると、眼球の中で焦点が網膜より手前に位置づけられるために、遠くが見えにくくなります。
同社では、21歳~32歳の被験者12名(アジア人7名・白人4名・ヒスパニック1名、男性9名・女性3名、球面屈折異常 -3.5D~0.0D)に対し、眼に光を用いた刺激を与えるアクティブスティミュレーションを用いた試作機である卓上デバイスで、眼軸に与える影響を検証した結果、対照眼と比較し眼軸長の短縮を確認したとのこと。
通常、眼軸長は、年齢と共に伸びる、もしくは成長が止まるものであり、人工的な光により眼軸長が対照眼と比較して短くなるということは、世界でも前例がないとしています。同社では、このテクノロジーを「クボタメガネ・テクノロジー」とし、今後ウェアラブル近視デバイスの開発を加速する方針で、詳細なデータに関しては、論文として発表予定とのことです。
通常、眼軸長は、年齢と共に伸びる、もしくは成長が止まるものであり、人工的な光により眼軸長が対照眼と比較して短くなるということは、世界でも前例がありません。
— 窪田製薬HD (@KubotaPharma)May 17, 2020
当社では、このテクノロジーを「クボタメガネ・テクノロジー」とし、今後ウェアラブル近視デバイスの開発を加速する方針です。https://t.co/nzzkwVhAOm
今後は、「クボタメガネ・テクノロジー」をスマートメガネ、スマートコンタクトレンズに応用、実用化し、「メガネのいらない世界を目指していく」としています。
スマートメガネ「クボタメガネ」については、2020年後半に実証試験を終え、2020年内にプロトタイプを完成させることが目標で、スマートコンタクトレンズの開発タイムラインについては、現段階では公表できないとのことです。
代表執行役会長、社長兼最高経営責任者の窪田良博士のコメント
今回、近視患者を対象とした検証で、このような予想以上に良好なデータが得られたことを大変嬉しく思います。近視を撲滅することによって、生活の質を高めることはもちろんのこと、近視によって引き起こされる失明に至る合併症を減らすことができると期待しています。我々は、世界から失明を撲滅することを目標に、まずは近視の撲滅を目指してまいります。