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着けるエアコンが誕生! 富士通ゼネラルが首に装着するエアコン「コモドギア」を提供開始~水冷式で35度以上でも高い冷却効果。暖房機能や生体モニタ機能も開発中

[2020/5/29 16:37]

 富士通ゼネラルが、身に着けることで体を効率的に冷却するというウェアラブルエアコン「Cómodo gear(コモドギア)」を、国内の企業を対象に2020年6月から順次提供開始します。主な提供先としては、警備業や建設業、工場、イベント会場といった炎天下や、空調が届かない環境で、作業が必要となる業種を想定しているとのことです。

Comodo gear コモドギア - ウェアラブルエアコン | 富士通ゼネラル

 「Cómodo gear」は、新たな価値創造のための同社内組織「BIG(Being Innovative Group)」が進めてきた開発プロジェクトにおける製品化第一弾。今後は「BIG」より派生したウエアラブル事業部が、高気温の環境下での冷却効果と作業性の両立を実現した製品として、本格的に事業化を進めていくとしています。

 「Cómodo gear」は、首に装着した冷却部から頸動脈を流れる血液を冷却することで、深部体温を下げるデバイス。これにより、高気温下でも作業効率の低下を防止する効果などが期待できるとのことです。

 ハンディタイプの冷却グッズや、かさばりやすい衣服型の冷却装置とは異なり、首(冷却部)と腰(ラジエーターとバッテリー)の2カ所に装着するだけで使用ができるため、冷却しながらでも作業が可能です。

 また、冷却効果をより高めるため水冷方式を採用することで、外気の通風により冷却部を空冷する製品に比べ、外気温の影響を受けにくく、気温35度を超えるような暑い日でも、外気温の影響が少なく高い冷却効果が期待できるとしています。

 「BIG」では、工場やイベント会場でのフィールドテストや、暑い屋外で働く人々へのヒアリングなどにもとづき開発を進め、形状や素材の見直しを重ね、歩いたり、ものを持ち上げたりといった動作への支障を減らし、ネック部の重さ約170g、腰に着けるラジエーター部を合わせた重さも約840gと軽量化も実現しています。

 さらに、汚れや傷が目立ちにくく警備員の制服などに用いられる紺や黒にも馴染みやすいダークグレーを採用することで、装着時の外観にも考慮したデザインとなっています。

 また、今後も、さらに利便性や快適性に優れた 「Cómodo gear」の提供に向け、新たな機能の搭載などに取り組んでいくとしています。

【現在開発中の機能】
・暖房機能への切り替え
・スマートフォンからの操作(専用アプリの開発)
・バイタルセンシング機能
・システム連携

生体情報をセンシングする機能を搭載予定(開発中)
例えば、警備員が装着することで警備員の位置情報やその場所の環境情報をはじめ、様々な情報を警備員ごとに表示。天気や温度、湿度などの環境条件と生体情報を組み合わせることで、リアルタイムに健康状態を分析できます(開発中)

主な仕様

対応機能  :4段階制御モード(手動で強弱選択)/オートモード
カラー   :ダークグレー
外形寸法  :ネック部 高さ70×幅150×奥行き150mm
       ラジエーター部+バッテリー 高さ200×幅100×奥行き55mm
質量    :ネック部 約170g
       ラジエーター部 約420g
       バッテリー 約250g
使用温度範囲:5~40度
通信方式  :NFC、Bluetooth 4.2 Low Energy
充電池   :外付けリチウムイオン電池
連続使用時間:2~4 時間
充電時間  :3時間

[古川 敦]