ライフ

「動物園の動物に対する安全面や衛生面への配慮が欠落」 日本動物園水族館協会が日テレ「スッキリ」ペンギン池落下に声明~「動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は認められない」

[2023/3/27 15:03]

 公益社団法人日本動物園水族館協会(日動水)が27日、「動物福祉に配慮した取材を」と呼びかける声明を発出しました。

 2023年3月24日に日本テレビ系「スッキリ」で、オードリー春日さんがペンギンの池に落ちるシーンが生中継され、取材地である那須どうぶつ王国がテレビ局側に厳重抗議しました。

 日動水は、「テレビ局等のマスメディアに協力するのは、広く人々に動物たちや命の大切さを知り学んでいただき、さらに生物多様性や地球環境の保全にも関心を向けていただくことを望んでいるからです。それは世界的にも動物園水族館の社会的役割にもなっています」とメディアに協力する意義を説明。

 今回の番組内容については、「そのような目的に合致したものとはとても思えません。動物園の動物に対する安全面や衛生面への配慮が欠落しており、現在、日動水が積極的に取り組んでいるアニマルウエルフェア(動物福祉)にも反していると感じられるからです」と配慮にかけていると指摘。

 「笑いやバラエティーは人間社会にとって必要なものでしょう。しかし、動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は日動水として認められないものです。上述した動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも今後も日動水ならびに日動水加盟園館にありません」と、動物への多様な配慮がなされていない番組制作には協力しない強調しています。

[古川 敦]