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ビッグモーターが板金部門の不適切請求の調査結果全文(50ページ)を公開 現在、調査件数の15.1%(約4,995万円)で再協定、「速やかに再修理及び返金」~「顧客満足を第一に考えるという原点に立ち返る」

[2023/7/19 16:42]

 株式会社ビッグモーターが18日、同社のサイトに「当社板金部門における不適切な請求問題に関するお詫びとご報告」を掲載。外部専門家から構成される特別調査委員会が、第三者的な立場で調査を行なった調査結果の全文(50ページ)もPDFで公開しました。

 特別調査委員会の調査で、損害保険会社に対する保険金請求に際して、同社板金部門が以下の不適切行為を行なっていたことが認定されたとのことです。

(1)入庫時の損傷確認段階
  損傷の作出
  損傷の存在や範囲を誤認させる写真撮影
(2)板金段階
  タワー牽引の偽装
  不要なタワー牽引の実施
  ダミーのサフ(下地処理)やパテ(補修処理)
  不要な板金作業や部品交換の実施
(3)塗装段階
  高機能塗装(耐スリ)施工の偽装
  不要な塗装作業の実施
(4)損保会社との協定段階
  実際に施工された修理と異なる内容での協定見積り作成

 2022年11月から不適切行為に関する自主調査を行なっており、2023年7月16日(日)時点で判明している状況は、調査対象は損保各社合計で件数は8,427件、金額は21億1,236万3,979円で、そのうち15.1%の1,275件を再協定し、再協定総額は4,995万2,936円(一件あたり平均額39,179円)としています。不適切行為が認定された保険金請求については、引き続き速やかに連絡し、再修理及び返金を行なっていくとのことです。

 なお、自主調査は継続して行なっており、調査人員を増やし早期の全容解明に努め、調査結果については随時公表を行なっていくとしています。

 また、経営責任としとては、創業者の兼重宏行氏をはじめとする全取締役はコーポレートガンバナンスの機能不全や歪な企業風土醸成に重大な責任を負っているため、代表取締役社長は報酬100% 1年間返上、取締役副社長は報酬50% 3か月返上、専務取締役は報酬30% 3か月返上、常務取締役は報酬20% 3か月返上、取締役は報酬10% 3か月返上するとしています。

 同社では、「顧客満足を第一に考えるという原点に立ち返り、全社をあげて再発防止策を実践することにより、お客様や損害保険会社様をはじめとしたすべてのステークホルダーの信頼回復に向けて不断の努力を行うことをお約束します」としています。

[古川 敦]