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電気の力で塩味を約1.5倍に増強させるスプーン! キリンが「エレキソルト スプーン」を税込19,800円で初回200台限定販売~“塩分の取り過ぎ”という社会課題に向き合うキリンの新規事業

[2024/5/20 22:33]

 キリンホールディングスが、ヘルスサイエンス領域の新規事業として、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強するという食器型デバイス「エレキソルト スプーン」の予約・抽選販売を、2024年5月20日(月)から公式オンラインストアで開始します。価格は19,800円(税込)。初回は200台限定となります。また、6月から「ハンズ」の一部店舗でも数量限定で販売されます。

 「エレキソルト スプーン」は、明治大学 総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室との共同研究によって開発された、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した食器型デバイスです。なお、体感には個人差があり、料理によっても感じ方が異なる場合もあるとのことです。同社では「『エレキソルト スプーン』を通じ、おいしく生活習慣の改善ができる社会の実現を目指します」としています。

エレキソルト スプーンの使い方

 20歳以上の日本人が1日当たりに摂取する食塩量は10.1gと、WHO(世界保健機関)が掲げる食塩摂取推奨量5.0gと比較しても非常に多いことが分かっています。また、食塩摂取量は男女とも20歳以上の全ての年齢階級で「健康日本21(第二次)」の目標に達していません。「健康日本21(第三次)」では1日あたりの食塩摂取目標量がさらに引き下げられており、厚生労働省は、「食塩の過剰摂取」を日本人の最も重要な栄養課題としています。

 同社が実施した調査では、塩分を控えた食事(減塩食)を行なっている/行なう意思がある人の内、約6割が減塩食に課題を感じ、その内の約8割の人が味に対する不満を抱えていることがわかったとのこと。減塩食をおいしく続けることができれば、栄養課題の改善につながる可能性があるとしています。

 「エレキソルト スプーン」は、“おいしい食事のある人生を、すべての人に”を基本の考え方として、社会課題と減塩食の味に対するニーズに向き合うために開発したという食器型デバイスです。同社調査では、減塩に取り組んでいる人が「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」は、1位がラーメン、2位がみそ汁という結果になったとのこと。

 これは減塩で食べることを控えているラーメンを「ご褒美食」として濃い味で食べたいというニーズや、「汁物」のように日常的に食べるものをおいしく食べたいというニーズが背景にあることを示していると、同社では分析しています。

 エレキソルトの商品化に向けて、これまで箸やお椀といった食器を含め開発を続けていましたが、ニーズが高い食事の内容や技術特性を考慮し、まずは「スプーン」の開発及び販売を行なうことにしたとしています。今後もスプーン以外の食器類への展開や減塩食メニューの開発提案を進め、企業や自治体とも連携しエレキソルトの活用シーンや市場の拡大を図るとしています。

「エレキソルト スプーン」の主な仕様

サイズ:約W250×D38×H25mm
本体質量:約60g(電池含まず)
電源:3Vリチウム電池(CR2)
価格:19,800円(税込)

 スプーン先端から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強する効果を発揮。食卓で自然に使うことができるよう開発当初から改良を重ね、持ちやすさと耐久性にこだわった設計とのこと。スプーンの柄にあるスイッチで電源を入れ、好みの強度(4段階)を選択し、通常のスプーンと同様に使用できます。

 想定される使用方法は具沢山のスープやカレー、チャーハンや丼、ラーメンのレンゲ代わりに、その他食事全般。なお、体感には個人差があり、料理によっても感じ方が異なる場合があります。

※ペースメーカー等の医用電気機器を装着されている方、未成年の方など使用できない場合があります。

販売方法

1.エレキソルト公式オンラインストア

 ・初回販売台数:200台
  ※申し込み数が販売台数を上回る場合は抽選販売となります。
 ・応募期間:2024年5月20日(月)~6月2日(日)
 ・発送予定時期:2024年6月中旬
 ・販売URL:https://electricsalt.shop.kirin.co.jp/electricsalt-spoon/product/ES-S001/

 6月以降も販売が予定されており、エレキソルト公式オンラインストアで順次公開されます。

2.ハンズ

販売日:2024年6月中旬予定
ハンズのエレキソルト特設ページURL:https://shinjuku.hands.net/item/7f/7f-14.html

開発者のコメント

ヘルスサイエンス事業部 新規事業グループ 佐藤愛氏

 減塩をされている方の「減塩の重要性はわかるけど、なかなか辛くて続けられない」というお声がきっかけで、2019年からエレキソルトの研究開発を始め5年以上の月日を経てようやく製品販売へと至りました。

 食生活をより豊かなものにするために、減塩の開始や継続にハードルを抱えていらっしゃる方はもちろん、いろいろな方に食事を楽しむツールとしてエレキソルトを使っていただけたらと思っています。

[古川 敦]