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宮﨑駿監督の10年ぶりの劇場公開作「君たちはどう生きるか」がついに金曜ロードショーで本日2日(金)初放送!その直前に特別番組も放送

[2025/5/2 16:05]

 日本テレビ系で毎週金曜21時から放送している「金曜ロードショー」で、宮﨑駿監督の10年ぶりの劇場公開作となったスタジオジブリ最新作「君たちはどう生きるか」が、ついに2025年5月2日(金)に初放送されます。エンドクレジットを含むノーカット放送となります。また、同日20時2分からは特別番組「『君たちはどう生きるか』このあと9時 スタジオジブリ名場面も!」も放送されます。特別番組は、「TVer」で見逃し無料配信されます。

特別番組「『君たちはどう生きるか』このあと9時 スタジオジブリ名場面も!」

 宮崎駿監督10年ぶりの新作であり、足かけ7年かけて制作された手描きのアニメーション「君たちはどう生きるか」の初放送を記念して、作品の見どころを徹底解説。豪華キャスト陣が語る制作秘話や好きなジブリ作品、キャラクターなども紹介。さらに、個性豊かなキャラクターたちの「生きもの」特集とジブリ作品には欠かせない「食べもの」特集も。これを見れば「君たちはどう生きるか」をより楽しめます。

 「君たちはどう生きるか」は、第二次世界大戦下の日本を舞台に少年・眞人が、謎の青サギに導かれ、もうひとつの世界に迷い込む傑作ファンタジー。さらに注目は、主人公・眞人をはじめとする、個性豊かなキャラクターたち。眞人の前に突如現れもうひとつの世界へと導く「青サギ」や、なぜか眞人を助けてくれる漁師の女性「キリコ」、火を操る不思議な力を持った「ヒミ」など、さまざまなキャラクターも魅力です。

・山時聡真:眞人…戦時中の火事で母を失った11歳の少年。複雑な感情を抱える。
・菅田将暉:青サギ・サギ男…眞人を“もうひとつの世界”に導く、謎につつまれた存在。
・木村拓哉:勝一…眞人の父。軍需工場を経営し忙しく働く。
・木村佳乃:夏子…眞人の母の妹で、勝一の再婚相手。明るく優しい性格。
・柴咲コウ:キリコ…もうひとつの世界で漁師をしている女性。眞人を助ける。
・あいみょん:ヒミ…もうひとつの世界で出会う火を操る不思議な力を持つ少女。
・滝沢カレン:ワラワラ…小さな白い生きもの。月の輝く夜にふわふわと天に昇る。
・阿川佐和子:えりこ…七人の老婆のひとり。塔の秘密を知っている。
・風吹ジュン:うたこ…七人の老婆のひとり。食べ物に目が無い。
・竹下景子:いずみ…七人の老婆のひとり。屋敷では不思議なことが起きると眞人に語る。
・大竹しのぶ:あいこ…七人の老婆の大将的存在。塔の生まれた秘密を眞人に話す。
・國村隼:インコ大王…インコたちを率いる王さま。
・小林薫:老ペリカン…もうひとつの世界で眞人に語り掛ける老いたペリカン。
・火野正平:大伯父…眞人の母の大伯父。本を読みすぎて姿を消したと言われている。

 そんな豪華キャスト陣にも徹底取材。スタジオジブリ作品の心に残る名シーンを挙げてもらったり、アフレコ現場での貴重な裏話も明かされます。菅田将暉さんの青サギ・サギ男の声収録の苦労話など、貴重な制作秘話も紹介されます。

 「天空の城ラピュタ」の目玉焼きの乗ったパン、「千と千尋の神隠し」の美味しそうな料理…など。スタジオジブリ作品を語る上で欠かせない要素の一つが、「たべもの」。そこで、ジブリ作品に登場する印象的な「たべもの」にスポットを当て紹介されます。また、現在ジブリパークの「ジブリの大倉庫」で開催中の企画展示「『食べるを描く。』増補改訂版」の様子も交えながら、ジブリ作品がいかに「たべものを美味しそうに描いてきたか」という、そのこだわりを紐解きます。そして『君たちはどう生きるか』で登場する、“ヒミが作るジャムパン”も紹介されます。

 また、スタジオジブリの世界観に欠かせないのは数多くの「いきもの」。動きがリアルな動物たちから、空想上の生物まで、色々な「いきもの」が登場します。キツネリスやトトロやネコバス…。色んな「いきもの」に注目して、その魅力を深掘り。そして「君たちはどう生きるか」にも、個性豊かな「いきもの」が登場します。眞人が屋敷で出会うことになる青サギや、ゆっくり宙を漂うワラワラ、ちょっとコミカルな動きのインコマンなど…こちらにも注目です。

「君たちはどう生きるか」」

 「風立ちぬ」以来10年ぶりに、宮﨑駿監督が生み出した本作は、2023年7月の公開時には「先入観なしで映画を楽しんでほしい」という思いから、ポスタービジュアルのみの露出で話題になりました。2023年12月に全米で公開されると、週末興行ランキングで1位を獲得。そして、第81回ゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞、第96回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞で2度目のオスカー獲得という快挙を達成。世界での興行収入で、スタジオジブリ作品の中でも一番の成績を記録しました。

 舞台は第二次世界大戦中の日本。主人公の少年・眞人(まひと)は、火事で最愛の母親を失い、父と共に東京を離れ、疎開先の大きな屋敷に引っ越します。しかし、新しい環境になじめず、複雑な感情を抱える眞人は、屋敷で出会った不思議な青サギに導かれ、大伯父が建てた古い塔へと向かい、もうひとつの世界へ迷い込みます。 その世界で出会ったのは、漁師の女性キリコ、火を操る謎の少女ヒミ、そして眞人を追う奇妙なインコたち。やがて眞人は大伯父と出会い世界の秘密を知ることに…。

【登場キャラクター】※カッコ内は声の出演

・眞人(山時聡真)
 第二次世界大戦中に母親を火事で亡くし、父親と共に東京を離れ疎開します。新しく母親となったのは、母の妹の夏子。複雑な感情を抱えながら、さらに新しい学校にもなじめず、孤立し、自傷してひきこもる眞人の前にあらわれる謎の青サギとの出会いをきっかけに、もうひとつの世界へと足を踏み入れることになります。

・青サギ・サギ男(菅田将暉)
 青サギと人間の姿を行き来する謎の男。悩む眞人の前に突如現れ、もうひとつの世界へと導く、謎につつまれた存在です。ひょうひょうとして捉えどころのない性格で、眞人を翻弄します。

・勝一(木村拓哉)
 眞人の父親。火事で妻を亡くし、眞人と共に疎開します。軍需工場を経営しており、多忙な日々を送っています。非常に息子思いではありますが、眞人の悩みを汲んでやることができずにいます。

・夏子(木村佳乃)
 眞人の亡くなった母親の妹であり、父親の再婚相手。眞人にとってはもともと叔母でありながら、今は新しい母親という立場の女性です。明るく優しい夏子ですが、眞人は複雑な感情を抱き、心を開くことが出来ません。

・キリコ(柴咲コウ)
 もうひとつの世界で、漁師として巨大な魚を捕っている女性。墓所へと続く黄金の門をくぐってしまった眞人を厳しくも優しくいざなう。

・ヒミ(あいみょん)
 眞人が迷い込んだもうひとつの世界で出会う少女。火を操る不思議な力を持っています。活発で芯の強い性格で、危ない目に遭う眞人を助け、行動を共にします。

・大伯父(火野正平)
 眞人の母の大伯父で、屋敷の塔を建てたが、本を読みすぎて姿を消したと言われています。

・七人の婆々(大竹しのぶ、竹下景子、風吹ジュン、阿川佐和子など)
 眞人が疎開した先の屋敷に仕える7人のおばあちゃんたち。クスリと笑ってしまうようなかわいいでたちの7人ですが、眞人を導いたり、助言を与えたり、とても頼りになります。それぞれ背丈や性格が違います。

・ワラワラ(滝沢カレン)
 小さな白い生き物。月の輝く夜にふわふわと天へ昇っていきます。

・インコ大王(國村隼)
 もうひとつの世界でインコマンたちを率いる王、大伯父と会談し帝国と呼ぶもうひとつの世界を統治しようとしている。

・インコマン
 もうひとつの世界に登場する、インコの姿をした奇妙で少しユーモラスな生き物たち。眞人を群れで追いかけてきます。

 本作では、いままでの宮﨑駿監督の作品では描いてこなかった主人公像に挑んだといいます。従来のジブリ作品では、明るく元気な女の子や、正義感の強い少年を中心に描かれることが多かったのに対し、本作の主人公・眞人(まひと)は、“心の中に、複雑な感情を抱えながら生きる少年”として登場します。

 最愛の母を失い、新しい母親の夏子との関係に戸惑い、新しい学校にもなじむことができないという11歳の少年・眞人。子どもながらに様々な感情を抱え、葛藤しながらも、まっすぐに生きようとしています。

 宮﨑駿監督は、眞人を自身の少年時代の記憶を参考に描いたといいます。それは、両親との関係性の悩みや、自分の感情への戸惑いなど、誰しもが多かれ少なかれ経験する心の葛藤をもつ少年でもあります。

 そんな多感な時期の等身大の少年・眞人が、青サギに導かれ、もうひとつの世界に迷い込む。生と死が混然一体となった世界を巡る傑作ファンタジー作品になっています。

[古川 敦]