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「ボランティアは要請されたら来てください」震災支援に関するツイートが共感を呼び、2万7千回以上RTされる

[2016/4/18 15:59]

 4月16日午前に、一般のTwitterユーザーがつぶやいた震災支援に関するツイートがネット民の共感を呼び、4月18日15時現在で2万7,000回以上リツイートされ、1万以上の「いいね」を集めています。

 みなが共感したツイートは、「『救援物資は要求している物を送って下さい』『ボランティアは要請されたら来て下さい』『上記二点について被災者(弱者)のくせに生意気なと思った人は絶望的に災害支援に向いてません。大人しく普段通りに生活していて下さい』至言だと思った」というもの。

多くの人の共感を呼んだ、震災支援に関するツイート

 つぶやいた人は著名人や芸能人ではなく、フォロワー数百人の一般的なTwitterユーザー。「至言だと思った」との感想から、報道やネットなどどこかで見聞きした内容をまとめてツイートしたものと思われますが、要点がわかりやすくまとまっていることから、Twitter民の共感を呼び、リツイートが広がったものと思われます。

 Twitterでは、つぶやきに共感して「いま現地にボランティアが押しかけても救助の邪魔になる」といったツイートや、東日本大震災や阪神大震災の被災経験がある人からは、「家にあるものを詰めあわせたような支援物資は、仕分けができなくて結局ゴミになったことも」、「賞味期限が短いものが大量に届いて、結局埋めて処分することになった」といった経験をツイートする人も。

 共感を呼んだツイートは、「被災者(弱者)のくせに生意気なと思った人は絶望的に災害支援に向いてません。大人しく普段通りに生活していて下さい」という点が重要で、被災者といっても震災前はごく普通の生活をしていた人々。このため、「汚れた古着とか送る人、本当にいるんだよね……相手のことを考えてほしい」といったツイートも見られます。

 また、「必要なときに必要なものに使える現金が結局一番役に立つ」、「特に何ができるというわけじゃない一般人の場合、初期段階では募金するのが一番役に立てるんじゃ」という意見も多く見られます。

 TwitterやFacebookなどのSNSでは、物資が足りないという被災地からの声が多数届いていますが、道路寸断、公共交通網の麻痺などで熊本県も避難所ごとの物資の状況が把握できていない状況と報道されています。

 SNSで「〇〇が足りない」とツイートした避難所には物資が届いているとの報道もあり、現段階では被災地からのSNSの声を広めるだけでも役に立つことができるようです。

熊本県や熊本県社会福祉協議会はボランティア受け入れ準備ができ次第、募集を開始する見込み

 災害時の人名救助は、発生から72時間、つまり3日間が勝負と言われています。4月16日午前1時25分からはまだ72時間が経過していないため、熊本県社会福祉協議会は4月18日0時25分付けで、「現在、被災地では『人命救助』の作業が最優先されています」とのお知らせを公開。ボランティア活動の募集は、人命救助の次の段階として行うとして、案内ができる状況になり次第、お知らせするとしています。

 また、熊本県は4月18日付けで、支援物資の受け入れについてのお知らせを公開。支援物資については、市町村に直接連絡をしてほしいとしています。またお知らせでは、道路の寸断や余震が続いていて安全確保ができないことから、宅配便業者も熊本県への荷物の受け入れを停止していて、電車も止まっている状況で、輸送手段が非常に限られることを強調しています。

[工藤ひろえ]