舛添都知事の政治資金収支報告書のリンクまとめ～知事は今日5月20日（金）に2週連続で釈明会見
舛添都知事は5月13日（金）、毎週金曜日に行われる都知事定例会見で政治資金の“公私混同”報道について釈明しました。都知事本人は「いまお話したことがすべて」と会見で語り、疑惑報道の幕引きを図りましたが、その後もさまざまな“公私混同”疑惑が噴出。
ヤフオクで落札した多数の美術作品を政治資金で購入していたことや、新党改革の政党交付金を自身の政治資金管理団体「泰山会」に移動したこと、政治資金で購入した自動車を湯河原の別荘で家族で利用していた疑惑などが報じられています。
舛添都知事を推薦した自民党や公明党も、自民党・谷垣幹事長が「猛省を」など厳しいコメントをしていることから、都知事は今日5月20日（金）の都知事定例会見で釈明するものと見られます。
疑惑の数々はすべて、公開されている政治資金収支報告書の疑問の点を関係者などに取材して報道されているもの。疑惑のもとになっている政治資金収支報告書はWeb上でPDF書類にして公開されているので、以下にまとめてみました。
すでに解散済みの「新党改革比例区第4支部」と「グローバルネットワーク研究会」は総務省の政治資金収支報告書まとめページで、舛添都知事の現在の政治資金管理団体「泰山会」については東京都選挙管理委員会サイトで公開されています。
舛添都知事の政治資金収支報告書まとめ（※リンク先はすべてPDFです）
2012年（平成24年）
2013年（平成25年）
2014年（平成26年）
湯河原のホームセンターやおもちゃ・衣料品店への支出も
すでに報じられている以外にも、細かいところでは2013年の新党改革比例区第四支部の収支報告書の10・11ページには、湯河原にある「マキバハンディホームセンター湯河原店」への計5回の支出が消耗品として計上されています。
また、2012年の新党改革比例区第四支部の収支報告書の10ページ目では、湯河原にある「ファッションハウス ローリィ 湯河原店」への10,407円の支出が消耗品として計上されています。
「ファッションハウス ローリィ 湯河原店」はネットで調べてみると、おもちゃや衣類などを販売しているショップのようです。息子の散髪代も政治資金から支払ったなどと報道されているだけに、「湯河原で子どものおもちゃでも買ったの？」とつい疑い深く見てしまいます。
他の議員もみんなこんな使い方をしているの？
舛添都知事の報道や政治資金収支報告書を見ていると、「他の政治家もみんなこんな使い方をしているのか？」という疑問はだれもが抱くところ。そこで、ほかの政治家の収支報告書を見てみましたが、舛添都知事のように美術品を大量に購入しているとか、正月3ガ日に会議費としてホテルに支払いがあるといったあからさまな例は見当たりませんでした。ただし、小沢一郎衆院議員の収支報告書では、秘書を住まわせている事務所兼住宅が都内に3カ所もある以外に、月100万円の賃貸料を払っている拠点があるなど、ずいぶん多くの事務所が必要なのだなあとは思いました。
クリーンな収支報告書では、たとえば、すでに解散済みの新党改革には、新井広幸参院議員が代表を務める「新党改革比例区第ニ支部」もありましたが、2013年の収支報告書を見ても「ナニコレ？」と思うような支出はまったく見当たりません。
ただし、週刊文春が舛添都知事の報道で問題を指摘した「政党交付金の個人政治団体への資金移動」はこちらでも行われていて、300万円が「新井広幸後援会」に資金移動されています。
税金から出ている政党交付金は政党に交付されたもので、政党の解散に際しては本来ならば国に返却すべきところ。ですが実際には、政党解散時には議員個人の政治資金管理団体への資金移動が政界ではごく普通に行われているのかもしれません。