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「舛添、都知事やめるってよ」~舛添都知事が辞職決意の報道でネットの声「猪瀬、舛添……次は大丈夫か」

[2016/6/15 12:57]

 6月14日(火)遅くに都議会で自民党が不信任決議案を提出。今日6月15日(水)には全会一致での可決が避けられない見通しとなりました。自民党都議らの辞職を迫る説得は拒否したという舛添都知事ですが、朝になって一転。辞職の意向を固めたと報道されています。

 舛添都知事が辞職の意向を固めたとの報道に、ネットでは「ようやく退場か」「結局辞めるのか」との声が。

 Twitterでは、「昨夜遅くまで取材してさ、それを徹夜で編集してさ、かなり無理して用意してたのにさ、手のひらを翻したように『辞職』だなんて…これまでの苦労が一瞬にして台無しになりましたよ、ありがとう舛添要一さん!」という報道関係者のツイートも見られました。

誰が見ても信ぴょう性のない弁明や嘘が致命傷になる時代

 「舛添さんもすぐに謝って無給で働く宣言すれば良かったのにね。やっぱり嘘やごまかしは致命傷」というツイートに見られるように、最初に「何の問題もない」と突っぱねた態度がマズかったという意見が複数見られます。

 「舛添さんと野々ちゃん(野々村竜太郎元兵庫県議)は全く真逆なタイプなのに謝っても謝っても口だけにしか感じられない共通点があるのよねー」というツイートもあり、誰が見ても不自然な弁明をすることで、舛添都知事が自ら議会で述べたように「何を言っても信じてもらえない」という状態に。

 ベッキーさん不倫報道でも、(会見では)「友達で押し通す予定!笑」というLINEメッセージの流出が致命傷だったという言われています。いまはネットで検索すれば過去の発言も動画や記事の形で残りいつでも参照できるため、嘘がバレたり、誰が見ても嘘だろうという弁明は“巨大ブーメラン”となってしまうことが多いようです。

ネットでは「韓国学校に独断で土地貸与」の問題が大きく影響

 Twitterでは、「『都政新報』では 毎回『舛添問題』に大きく紙面を割き、知事が独断で決めた韓国学校への土地貸与の件も大きく報じている。この件、徹底追及し絶対に撤回させるべし」というツイートもありました。

 新聞やテレビではあまり大きく報道されていませんが、ネットでは舛添都知事が就任後まっさきに当時政府がやや距離を置いていた韓国を訪問し、知事室に朴槿恵大統領とのツーショット写真を飾り、韓国学校建設のために都の土地を貸与することを独断で決めるなど“親韓派”であることがよく知られています。

 韓国訪問の際に講演で「都民の9割以上は韓国が好き」と発言したと韓国紙で報道された際も、ネットでは大きな反発の声があがっていました。これは後に「舛添都知事の付き合いの範囲で9割以上」という意味で誤報だったと報じられましたが、こうした韓国紙の報道によって舛添都知事にうっすら反感を持つ人ももともと多くいたことから、ネットでは今回騒ぎが大きくなった面も。

 現在は海外紙の報道も翻訳サービスなどを通してすぐにネットで話題になるため、国内で反発を買うようなリップサービスは危険と言えそうです。


政治家なんてみんな同じ?

 一方で、「舛添さんを辞めさせる理由がよくわからない。政治家みんな辞めなきゃいけないじゃん」というツイートも。今回の一連の報道で政治資金規正法が“ザル法”であることが広く知られることになりましたが、政治家は多かれ少なかれカネの疑惑の種を抱えていると見る人も多いようです。

 舛添都知事は「セコいからこそ国民の怒りを買った」という意見も。5,000万円、1億円といった単位にはピンとこない私たち一般国民も、喫茶店代やホテル宿泊費、趣味の本を経費で申告するといったことは自分に置き換えて考えることができます。都職員の「職員なら一発アウトです」という声が報道されたように、誰でも「これはしてはダメなこと」と判断できることから、怒りが大きくなったという分析は報道などでも語られています。

次は大丈夫か

 ネットでは舛添都知事の公私混同疑惑報道が続く中で「選んだのは都民」との批判も非常に多く見られました。

 Twitterでは、「有権者も結局前回都知事選挙で『舛添要一氏を当選させてしまった』事をもう一度よく考えて投票行動を考えて欲しいです。 ちなみにワタシは誰も適任が居ない為、涙を呑んで白紙投票にしました(T_T)」とのツイートが。

 掲示板などを見ても、舛添都知事が辞めても、次もまた前回同様「究極の選択」になってしまうのではないかと心配する都民も少なくないようです。

 「猪瀬、舛添……次は大丈夫か」と、また同じことになるのではと危惧する声も上がっています。「いま辞めたら次の都知事選が東京オリンピックと重なるとかいうけど、2年もつかどうかもわからないのにそんな心配したって仕方ない」という、もはや“開き直った”感のある意見も。

 セコい公私混同で国民の怒りを買い、辞職に追い込まれるかたちになった舛添都知事ですが、また同じ繰り返しにならないためには、「次が肝心」。ネットではすでに次の候補として報道で名前の上がった人の“品定め”が始まっています。

[工藤ひろえ]