タレント・宮地佑紀生容疑者逮捕のニュースでネットにデマがあふれる～2ちゃんねる→Twitterで拡散

　6月30日、生放送中に共演タレントの神野三枝さんに暴行したとして、タレントの宮地佑紀生容疑者が逮捕されたとマスコミ各社で報道されました。

　地元紙の中日新聞によると、暴行があったのは6月27日14:55ごろ。東海ラジオのラジオ番組「宮地佑紀生の聞いてみや～ち」の生放送中で、神野三枝さんの左足を数回蹴った上、放送用のマイクで唇を殴ったとのこと。神野三枝さんは、下唇の左端に青あざ、左足のひざ下に手のひら大の青あざができ、全治10日間のケガ。

　当日の放送はYouTubeやニコニコ動画にもアップされていますが、暴行があったのは、番組プレゼントの当選者紹介と、聴取者からもらったお土産のお礼を言っているコーナー。とくにトラブルが起こりそうなやり取りもなく、突然キレた様子に、逮捕の報道を見たネット民も「いったいなぜキレたのか」と不思議がる声が多く上がっています。

　キレた原因がわからないことから、ネットではラジオ番組で以下のようなやり取りがあったするデマが拡散しました。

　調べてみると、出元は2ちゃんねるのVIP板のようです。このやりとりがTwitterに放流され拡散。デマツイートを見て信じた人も多く、デマという認識が広まりつつある現在も、以下のようにデマを信じて拡散するツイートが見られます。

「宮地の娘が大門（察せ）で働いとるとか言うからブチ切れたのね。仕方ないね。そりゃ嫌だわ。 結果として殴ったのはよくないけど収録されてるなら理由もわかる」

「神野って言う人が、宮地容疑者の娘さんが、関西では有名な大門と言う、ソープランド？の聖地で働いているんでしょう？って、冗談？を言ったらしい？ それで激怒したらしいですね。 冗談です、冗談です！よ?！ とか、神野は言っていたそうですが？ 神野って子供がいない人？なのでしょうね？」

　デマということがわかっても、なかなか拡散が止まらないのがTwitterで、とくに友人知人がツイートした内容は頭から信じてしまいがち。

　また、Twitterでは以下のようなツイートも。ふだんのラジオ番組での掛け合いから、そんなこともありそうと思ってしまった人が多いのかもしれません。

「宮地ゆきおの暴行事件での、神野さんさんが『娘さんが大門で～』、と言ったデマ、実際は聞いてなくても、なんとなくそんな掛け合いありそう、と思わせる二人だったから、拡散してしまったのかな。」

デマにご注意！　ネットでは、過去には「スマイリーキクチ中傷被害事件」も

　ネットのデマについては、過去にスマイリーキクチ氏が女子高生殺害事件に関わったとするデマが横行し、デマを信じてネットで執拗に書き込みを繰り返したネット民が逮捕された事件「スマイリーキクチ中傷被害事件」がよく知られています。

　「スマイリーキクチ中傷被害事件」では、ネットで長期間にわたってスマイリーキクチ氏を中傷した犯人19人が200年から2009年にかけて一斉検挙されました。

　中傷事件の犯人として検挙された人は、10代から40代まで年齢層も幅広く、主婦や国立大学職員、大手企業のサラリーマンなどもいたと報道されています。

　2ちゃんねるではデマも横行しますが、書き込みがひとつのテーマについて語り合うスレッドにまとまっているので、いったんデマということが判明すれば、過去レスを読んでいけばデマという判断がつきやすい仕組み。一方、Twitterでは、友人知人がツイートした内容は信じこんでしまいがち。

　「スマイリーキクチ中傷被害事件」でも、今回のデマも、デマを拡散している人の動機はむしろ正義感から、というのがこわいところです。

　ネットを利用している人なら誰でも、ネットのデマ拡散と無縁ではいられません。気軽にリツイートする前に、事実かどうか一度検索してみて、デマ拡散に加担しないように注意したいところです。