ネットの話題

長谷川豊アナ、大阪テレビのニュース番組を降板。ネットでは「番組降板こそ自業自得」の声

[2016/9/30 14:19]

 9月29日、大阪テレビが番組「ニュースリアルFRIDAY」のキャスターを務めていた長谷川豊アナの降板を発表したと各紙で報道されました。すでに番組Webページでは長谷川豊アナの写真が削除されています。

大阪テレビのニュース番組「ニュースリアルFRIDAY」のページでは、29日の時点で長谷川豊アナの写真を削除(大阪テレビの番組サイトより)。30日現在は、続投の鈴木理加アナと、後任の庄野数馬アナが仲良く並んでいます

 長谷川豊アナは、ブログで「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!」と書いて炎上。自己責任論に傾きがちなネット世論でも、あまりの極論に同意する人は少なく、全腎協(一般社団法人 全国腎臓病協議会)は9月23日、発言の撤回と謝罪を求める抗議文を送ったことをホームページで発表

 長谷川豊アナは、全腎協の抗議文に対して、9月25日付で「全腎協が私の抗議文を送ったそうだ。結論から申し上げるが、謝罪と訂正を断固拒否する。というか『出来ない』。その理由。」と題したブログで回答。

 謝罪を拒否した25日のブログでは、「殺せ」と書いて炎上したブログよりは丁寧に、現状のまま人工透析患者を保険制度で支えることは難しいという主張を説明。ただ、その中でも「全腎協とは脅迫集団なのか?」などと書いて抗議への不快感を表明したり、謝罪なのか、ケンカを売っているのか一貫していない内容となっていて、炎上はおさまらず。

 毎日新聞報道によると、大阪テレビは局に寄せられた多くの抗議の声もあり、「報道番組のキャスターとしては不適切な発信」としてキャスター交代を決めたとのことです。


ネットの声は

 Twitterでは以下のようなつぶやきが数多くRTや「いいね」され、多くの人の共感を得ています。

「長谷川豊氏のように『病人・障害者は国益に反するから殺せ』という思想は、とても怖い。いま徹底的に反論しておかないと、次は誰が標的になるか分からない。(ナチスの独裁と虐殺も、最初は障害者やマイノリティーへの抑圧と排除から始まった。)」

「長谷川豊はまずは全国腎臓病協議会からの抗議に誠実に答えるべきだし、無断でブログの文書をパクった人工透析患者の書き手に対しても誠実に説明すべきだが、そういうところから逃げ回ってネット上の批判にだけ反応し、言論弾圧だの威力業務妨害だのと被害者ぶった戯言をいっているあたりが恥知らず。」

「長谷川豊アナ『今でも間違った内容を書いたつもりはない』『人工透析』問題でテレビ大阪は降板発表(J-CASTの記事)  ネットで比較に上がってた、障害者大量殺傷事件起こした人も自分の行いは正しかったといまだに言ってますので、まぁそういう考えの人なんでしょう」

 上にあげたツイートのうち、“ブログの文書をパクった人工透析患者にも誠実に説明すべき”というのは、長谷川豊アナの問題のブログでは、人工透析患者がいかに優遇されているか、という例をあげていましたが、その部分が、人工透析患者のブログからコピペしたものであることが判明したため。

 本来、人工透析患者が同じ病で苦しむ人のために、どんな社会援助が利用可能かを紹介したブログ。それを人工透析患者を非難するブログにコピペ利用されたことに、ブログ主も怒りを表明しています。


ネットでは「降板こそ自業自得」の声

 ネットでは、長谷川豊アナの降板こそ、「自業自得」という声があがっています。

「長谷川豊さん… まさに、自業自得。」

「言いたいこと言えばそりゃ責任問われるのが大人の世界。 アナウンサーなんだから言って良いこと悪いこと勉強したよね?しなかったのかな? 」

 また、東スポWebは長谷川アナのキャスター降板を報じる記事で、「長谷川アナは討論アニメ『ペペペペン議員』で声優デビューすると発表されていた。同局は『出演しない方向で制作委員会で協議中です』としている」と報道。

 「ペペペペン議員」はサンリオのコンテンツとあって、Twitterユーザーから以下のような声もあがっています。子ども向け番組での活躍は難しそうです。



「腎臓の病気で長く入院してて、小さな体で一生懸命生きようとしてて。ずっと入院してるから友達もいなくて。キチィのぬいぐるみが枕元にあって。そんな子供は全国に沢山いると思うんですよね。サンリオが長谷川豊氏を声優で使うのは、そんな子供たちをどう思ってるかって事になるんだと思いますけどね。」

 さらにTwitterでは、大阪テレビが降板を発表したことで、番組「ばらいろダンディ」で長谷川豊アナを起用するTOKYO MXへ批判が向かっているようです。

「抗議の矛先はこれでMXに集中的に向かうわけだが、そうまでして擁護するつもりなのかね。」

「1秒でも早く消えてください。おたくさんは、大量殺人思想の人間を使い続けるのですか?ならテレビ局ごと消えてください。観ないんで 」

 ネットで「炎上芸人」と呼ばれることについて、長谷川豊アナは9月27日、夕刊フジのサイト「ZAKZAK」内のコラムで、「炎上で稼がなきゃいけないほどお金に困っていません(断言)。テレビレギュラー週8本をなめんなよ。」と強気の発言をしていましたが、キャスターを務める大阪テレビの番組降板はこたえたようで、9月29日には「テレビ大阪『ニュースリアル』降板を受けて」と題したブログを公開。

 「一人でも多くの方に…と煽り過ぎたタイトルをつけ、結果、多くの方に不快な思いをさせ、ニュースキャスターの仕事も失う結果となりました。楽しみにしてくださっていた多くの方々に、もう一度改めて心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。」と謝罪しました。

 9月30日になっても、長谷川豊アナへの批判はおさまっていません。ただし、そんな中でもブラックマヨネーズ吉田さんのように長谷川豊アナを擁護する声もあります。

 これまで過剰に煽る手法で注目を集めてきた長谷川豊アナのブログですが、番組降板という結果を招いたことで、今後方向性が変わるのか注目されます。

[工藤ひろえ]