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篠山紀信氏がラブドールに挑んだ! 写真集「LOVE DOLL×SHINOYAMA KISHINが発刊~オリエント工業の最新「ラブドール」は現代アート。写真展も開催

[2017/4/20 22:02]

 写真家・篠山紀信氏がラブドールに挑んだ写真集「LOVE DOLL×SHINOYAMA KISHIN」(小学館刊)が2017年4月19日(水)に発売されました。A4変型判並製オールカラー144ページで、3,900円(税別)。

LOVE DOLL×SHINOYAMA KISHIN
篠山紀信氏

 「ラブドール」とは、かつてダッチ・ワイフと称されましたが、東京藝術大学大学院を修了したスタッフを擁するオリエント工業が造形する最新の「ラブドール」は、日本において、世界最高水準の技術、芸術性をもって、独自の進化を遂げ、そのクオリティが極めて高く評価されています。

 そんな現代アート作品「ラブドール」と出逢った篠山氏が独特な視線で見つめ、捉えています。「夢とうつつ。ドールと人間。生と死とは。観る人の感性を静かにかき乱す『人間の現在』を問う問題作」とのこと。

【シノヤマネット】写真集「LOVE DOLL × SHINOYAMA KISHIN」サンプル映像

 さらに「ラブドール」に関し、もっとも造詣の深い美術史家の山下裕二氏(明治学院大学教授)による解説「ヒトガタの歴史」では、日本における「造形」と「ラブドール」の美術史的意義が詳細に記述。

 山下裕二氏は、「篠山紀信が撮るラブドールは、この写真集で、まさに生身の女性と見まがうほどの画像として読者に提示される。多くの読者は、『工業製品』が『アート作品』を凌駕するほどのクオリティーを獲得していることに驚嘆されるに違いない」と書いています。

 なお、東京・渋谷区松濤にあるアートスペース「アツコバ ルー arts drinks talk」で、4月29日(土)~5月14日(日)まで「篠山紀信 写真展 - LOVE DOLL × SHINOYAMA KISHIN-」も開催されます。入場料は一般800円、学生/障がい者600円。

 篠山紀信氏は「想像を超えた美の存在に遭遇したとき、僕は近未来の迷宮にいるような不安を感じる。この心の動揺こそが僕に写真を撮らせているようだ」と語っています。

[古川 敦]