穢(けがれ)をデジタル化! スマホで送信し神社で印刷してお焚き上げする「おおはらえ」が2年ぶりに復活~お祓いの料金(初穂料・玉串料)は無料
人と神社をICTでつなぐ崇敬会支援事業を行なう、一般社団法人 神社崇敬会が、古来からある神社氏子コミュニティから離れてしまった生活者へ向けて、スマートフォンから穢(けがれ)を送信して神社でお祓いができる無料のWebサービス「おおはらえ」を2017年8月9日から提供開始しました。
お祓いの料金(初穂料・玉串料)は無料で、大祓神事(おおはらえさい)は関東地方の神職の方が執り行なうとのこと。受付は2017年8月21日まで。
地方では人口の流出や高齢化で、氏子の減少や後継者不在、歳入不足で維持が困難となった神社が多く、イベントなどで一時的な集客を図るも、肝心の神事への理解や参加が不足しているそうです。
そこで、神社崇敬会では、「おおはらえ」で、古式の神事である「大祓祭」へのエントリーをスマートフォン上に表示し手軽に行なうことで、神事を身近に感じて、祭神の神徳をひろめ、神社を崇敬する方や神社神道を信奉するコミュニティーの拡大に寄与するとしています。
大祓祭とは、人形(ひとがた・人の形に切った白紙)などで身体を撫でて息を吹きかけ、私達が日々の暮らしの中で知らず知らずに犯した罪や過ち・病気や怪我などの穢れ(けがれ)を人形にうつし、大祓詞を奏上して人形を浄火でお焚き上げして祓い清める正統な神事。
「おおはらえ」では、スマホに表示させた人形で体を撫でて罪や穢をうつし、ネットで送信。送信された情報(氏名・年齢・性別)は、複数名分ずつまとめてプリントアウトされ、神職が「大祓詞」を奏上し、浄火でまとめてお焚き上げし祓い清められます。
神社崇敬会は「人が情報伝達に用いるメディアの変遷を、現代の情報通信網の発達に即した形で表現したサービスです。奈良時代から使用されていた形代(人形)は、製紙技術の発達によって紙製の人形に進化して便利になりましたが、現代の都市型ライフスタイルにおいては紙の人形のやり取りすらも不便になってきました。情報通信技術の発達した現代においてはデジタルデバイスによる情報の伝達が親しみやすいと考え、廃れていく大祓神事の文化を後世に残すために本サービスを企画した」と説明しています。
なお、2015年の開始時には1週間で10,000人超(記名は5,000人)の申込を集めたとのことで、今回、新たに設立した一般社団法人でのサービス提供で2年ぶりとなります。