いじめられるハンバーガーといじめられる子ども、人々が声を上げるのはどっち? 米国バーガーキングがYouTubeで公開した、いじめ実験動画がネットで話題! 「声を上げる大切さ」「見て見ぬふりしてきた自分が恥ずかしい」
ひとりのTwitterユーザーの投稿から、米国バーガーキングが公開したいじめ防止を訴える動画がネットで話題になっています。
いじめられる子どもといじめられるバーガー、人々が声をあげるのはどちら?
米国バーガーキングは、「いじめられるハンバーガーといじめられる子どもがいたら、どちらを(あるいはどちらも)助けるか?」という実験をバーガーキング店内で実施し、その結果を動画にしてYouTubeで公開しました。
実験の場となった店舗では、店員が“いじめた”ハンバーガー(ワッパージュニア)を客に提供。同時に、店内では子どもたちがひとりの子どもをいじめています。
動画に登場する、いじめる・いじめられる子どもたちは役者。客は一般の来店者です。
実験の結果、潰れたハンバーガーを受け取った客の95%が、その場で店員にクレームしました。一方で、いじめられている子どもに声をかけるなど、助けるためになんらかのアクションを起こした人は12%でした。
集団のいじめに、いじめられている子ども本人だけで対抗することは難しいもの。動画では、いじめを見かけたらスルーせずに声を上げることの大切さを訴えています。
バーガーキングは、YouTubeにアップした動画に以下の紹介文を付けています。
「やせっぽち、チビ、ブサイク、デブ、変わり者。毎年、世界中の学校の子供の3割がいじめられています。米国の若者が受ける暴力行為のトップがいじめです。BURGERKINGブランドは、すべてのバーガーに王冠を載せていますが、人々にもそうであってほしいと考えています。いじめはそれとまったく逆の行為です。だからBURGERKINGブランドは、国のいじめ防止月間に、いじめに反対する声を上げているのです。」
この紹介文にある通り、米国のバーガーキングのサイトでは、すべてのバーガーのロゴに王冠があしらわれています。記者はこの文を読んで、すべての民に「己という領土を治める唯一無二の君主になってほしい」と主人公の陽子が語る、十二国記の感動シーンを思い出しました。
ネットの反応「CMで企業への好感度上がったのは久しぶり」「泣ける…。バーガーキング行こ」
動画は米国バーガーキングが公開したもので、動画はもちろん英語。この動画をひとりのTwitterユーザーが日本語字幕付きで紹介します。
「イジメられている子供
イジメられたハンバーガー
どちらの為に声を上げますか?
バーガーキングのひねりの効いた「イジメ防止」CMが、とても素晴らしかったのでぜひ見て欲しい。」
10月25日23時ころにつぶやかれたこのツイートは、つぶやきから17時間ほどで5万回近くリツイートされ、7万近くの「いいね」を集めました。
動画を見た人からは、「声をかけた女性の毅然とした態度を見てたら、涙が出てきた。」「見て見ぬふりしちゃう自分が恥ずかしくなった」「僕も、あの時声かけて欲しかった……」といった声が。いじめを見過ごさない、見かけたら声を上げようと呼びかける動画は多くの人の心に刺さったようです。
「泣ける…。バーガーキング行こ」「やっぱりバーガーキング大好き」「明日はバーガーキングに行こう」といったつぶやきが多数上がっていて、企業イメージアップ効果も抜群のよう。
「自分がお金を払った食べ物が潰されているのと、他人の子どものいじめは問題が別なのでは」「食べ物を粗末にしたらダメ」といった感想もありますが、多くの人にバーガーキングの「いじめを見過ごさないで」というメッセージが届いたようです。
日本のバーガーキングは韓国ロッテリアが香港の投資ファンドに譲渡、11月から新経営陣で店舗数が増えるかも!
動画を見た人からは、「バーガーキングくんはもっと店舗拡大して」「近所にバーガーキングがない」という声も上がっています。
マクドナルドやモスバーガーに比べるとバーガーキングは店舗数が全国で100店舗弱と少なく、好感を持ってお店に行きたくても近所にないという人も多いと思われます。
日本のバーガーキングは、2010年に韓国ロッテリアが買収して子会社化していましたが、このほど韓国ロッテリアは日本の運営権を香港の投資ファンドのアフィニティ・エクイティ・パートナーズに譲渡。アフィニティは日本事業を運営するために新会社を設立し、11月には新経営陣のもとで運営されると日経新聞が10月17日付けで報じています。
日経新聞によると「アフィニティは韓国でバーガーキングを運営している実績があり、日本でも出店加速でテコ入れできると判断した」とのこと。来年から、バーガーキングの出店攻勢がはじまるかもしれませんよ。