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その年賀状の書き損じ、捨てないで! ユネスコ世界寺子屋運動「書きそんじハガキ・キャンペーン」実施中~集まったハガキが教育の機会に恵まれない子どもたちの寺子屋に

[2017/12/19 19:10]

 公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟は、「ユネスコ世界寺子屋運動 書きそんじハガキ・キャンペーン 2018」を実施中です。

書きそんじハガキ・キャンペーンポスター

 日本ユネスコ協会連盟では、戦争や貧困など、さまざまな理由で教育の機会に恵まれない子どもや大人のために「学びの場=寺子屋」を世界に広げていくユネスコ世界寺子屋運動を展開しています。

 この活動を支える一環として「書きそんじハガキ・キャンペーン」を例年実施。1990年に開始して以来、2017年で27年目を迎えます。

 年賀状シーズンとなる12月からは特に書きそんじハガキが家庭で出やすい時期。書き損じたハガキは郵便局へ持っていけば、1枚あたり5円の手数料で未使用のハガキや切手に交換可能ですが、寄付するという使いみちもあります。

ポングロ・クラオム寺子屋(カンボジア)

 日本ユネスコ協会連盟によると、世界には学校に行けない子どもたちが6,100万人いるとのこと。また、読み書きができない15歳以上の人も6人に1人いるそうです。読み書きができない人は就業の機会が狭まり、貧困から抜け出すことが困難になります。

 2017年度はこれまでに、 カンボジア、アフガニスタン、ネパールで寺子屋各1軒が完成。27年間の活動で計528の寺子屋が誕生しています。また、カンボジア、アフガニスタン、ネパールの3カ国で4,000人以上が識字クラス、小学校クラス、幼稚園クラスのほか、技術訓練を実施したとのこと。技術訓練は、現地で就業しやすくなる技能の訓練が行われています。

中学校で学ぶ寺子屋卒業生たち

 2018年度は、アフガニスタン、カンボジア、ネパールに各1軒の寺子屋新設、約6,000人の人たちに学びの機会を提供することを目標としています。また、教員や寺子屋を運営する人たちなどの人材育成も継続して行っています。

ハガキだけでなく、未使用の切手・商品券・プリペイドカードなどもOK

 書き損じてしまった郵便ハガキだけでなく、未使用のハガキ・切手、商品券、プリペイドカード(テレホンカード、図書カードなど)、株主優待券など、家庭に眠っている換金ができるものを送ることで協力できます。

 ハガキや金券などの送付は、一年中受け付けています。

<送付先>
 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-3-1-12F
 日本ユネスコ協会 W係

 ハガキや金券の送付以外の支援方法もあり、カード引き落としによる募金、郵便振替による募金、銀行振込による募金なども可能です。日本ユネスコ協会連盟への寄付は「税額控除」の対象となります。領収書の発行も可能。

現地からの「ありがとう」の声

<カンボジアより:寺子屋の「復学支援クラス」を卒業して中学校に進学した生徒からのメッセージ>

サムナンさん(13歳)
「村にできた寺子屋のおかげで、小学校の勉強を終えて、中学校に入ることができました。とても嬉しいです。中学校では友達が増えて、面白い科目もあります。もっと勉強を頑張って、大学を出て、村に戻って発展に貢献したいです。皆さん、私に友達との出会いと、チャンスをくださってありがとうございます。」

[工藤ひろえ]