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クレカ選びのポイントは、全ての世代で「ステータス」よりも「おトクさ」重視! 日本一の「ゴールドカード県」は兵庫、「キャッシュレス県」は三重~NTTドコモ調べ

[2018/3/12 16:56]

 電子マネー「iD」や「dカード GOLD」を展開するNTTドコモが、「クレジットカードの選び方・使い方」をテーマに世代・地域別の比較調査を実施。結果を発表しました。

 調査対象は、日本全国の20歳から69歳までの男女・合計4,700名。NTTグループのドコモ実施とあって、性別・年代・都道府県まできっちり均等割り付けした調査となっています。

 調査によると、クレジットカード選びでは全ての世代で「ステータス」よりも「おトクさ」を重視する傾向が見られました。また、就職氷河期世代とバブル世代では「キャッシュレス」感覚に違いがあり、氷河期世代では1,000円未満の小さい金額でもクレジットカードを利用する人が多い傾向が見られました。氷河期世代は細かい金額でもカードを使ってポイントを貯めるなど、お得な情報に敏感な人が多いようです。

 地域別では、「ゴールドカード県」ランキングで兵庫県が1位に。「高額利用県」ランキングでは埼玉県が1位になっています。また、キャッシュレス決済を積極的に利用する「キャッシュレス県」ランキングでは「三重県」が1位となるなど、地域による違いも明らかになりました。


クレジットカードは全ての世代で「ステータス」よりも「おトクさ」を重視する傾向に

 クレジットカード選びで、「ステータス」と「おトクさ」では、どちらをより重視しているかを聞いたところ、全ての世代で「おトクさ」を重視しているという結果に。また、「おトクさ」を重視していると回答した人は、20代を除いたすべての世代で9割前後を占めています。


就職氷河期世代とバブル世代で異なる「キャッシュレス感覚」

 ドコモでは、「クレジットカードの使い方」についても調査。「クレジットカードで買い物をするときの最小金額」を聞いたところ、「1,000円未満」の回答が最も多かったのが30代で、53%と半数以上に上りました。

 「1,000円未満」の回答が最も少なかったのは50代で、41%と、30代の53%と比べて10ポイント以上もの開きがあります。

 バブル崩壊後の就職氷河期世代である30代は、バブル世代を中心とした50代に比べて、少ない金額でもクレジットカードで「キャッシュレス」な買い物をおこなう人が多いようです。「不惑の40」を境に、クレジットカードの使い方も変わってくるのかもしれません。

 30代は、消費意識に関する質問に「何よりも効率を重視している」と答えた割合が高く、64%と6割超。ドコモでは、買い物においても小銭のやりとりやポイントカードを出す手間などを省き、カードで効率的な買い物をして現実的なおトクを享受したい人が多いのでは、と分析しています。


地域別ランキング、「ゴールドカード県」では兵庫県が1位、高額利用県では埼玉県が1位に

 今回の調査では、世代別だけでなく、地域別の比較調査も実施。クレジットカードに関連するさまざまな項目について、47都道府県のランキングを作成しています。

「早期デビュー県」ランキング…1位は「奈良県」

 「早期デビュー県」は、クレジットカードを所有した平均年齢が低い都道府県のこと。1位の「奈良県」は、消費意識について聞いた質問でも「トレンドには敏感でいたい」の項目で2位(46%)にランクインするなど、新しいものに積極的にチャレンジする傾向があると言えそうです。

 1位:奈良県…25.0歳
 2位:兵庫県…25.3歳
 3位:香川県…25.4歳
  ※全国平均…27.9歳
  ※47位:佐賀県…30.5歳

「ゴールドカード県」ランキング…1位は「兵庫県」

 ゴールドカードを所有している人の割合が高い都道府県=「ゴールドカード県」ランキングで1位に輝いたのは「兵庫県」でした。

 ところが、「兵庫県」は、「節約家である」と答えた人が74%で全国1位、「クレジットカード選びにおいてポイント還元率をチェックしている」、「貯金をするのが好きである」人の割合でもそれぞれ全国3位になっています。

 このため、単にステータスだけでゴールドカードを選んでいるわけではなく、付帯保険などの実質的な特典からゴールドカードを選んでいる人が多そうです。

 1位:兵庫県…36%
 2位:長野県/大阪府…33%(同率)
  ※全国平均…23%
  ※47位:福井県…12% (1位との差:24pt)


「高額利用県」ランキング…1位は「埼玉県」

 月額のクレジットカード利用金額が「5万円以上」と回答した人の割合が高い都道府県ランキングでは、47%で埼玉県が1位に。埼玉県は、消費意識における「刺激的な生活を送りたい」の項目でも1位(41%)になっていることをふまえると、クレジットカードで買い物やプチ贅沢を楽しんでいる人が多いのかもしれません。

 1位:埼玉県…47%
 2位:兵庫県…45%
 3位:千葉県…44%
  ※全国平均…33%
  ※47位:宮崎県…21% (1位との差:26pt)


「おトクさ重視県」ランキング…1位は「岩手県」

 クレジットカード選びにおいて、ステータスよりも「おトクさ」を重視する人が多い「おトクさ重視県」としては、「岩手県」がトップとなりました。ただし、47位となった「大分県」でも、「おトクさ重視」の割合は77%と約8割にのぼっており、全国的に「おトクさ」を重視する傾向自体は変わらないようです。

 1位:岩手県…94%
 2位:鳥取県…93%
 3位:広島県…93% (2位と0.1ポイント差)
  ※全国平均…88%
  ※47位:大分県…77% (1位との差:17pt)

「キャッシュレス県」ランキング…1位は「三重県」

 クレジットカードなど、現金以外で買い物をおこなう人の割合が高い「キャッシュレス県」ランキングで1位となったのは「三重県」。

 三重県は、大阪商人、近江商人と並んで日本三大商人と言われる伊勢商人の地。買い物における文化も発達しているのかもしれません。とはいえ、47位の大分県でも「キャッシュレス率」は7割を超えているため、全国的に「キャッシュレス化」が進行している様子がうかがえる結果となりました。

 1位:三重県…95%
 2位:栃木県…93%
 3位:沖縄県…92%
  ※全国平均…85%
  ※47位:大分県…74% (1位との差:21pt)

[工藤ひろえ]