あの地方ディス漫画「翔んで埼玉」がまさかの映画化! 二階堂ふみ×GACKTのW主演~対抗組織“千葉”も追加。「魔夜先生ファンだったから、受けてしまいました」とGACKT
宝島社が発行する書籍「このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉」(2015年12月24日発売)が、映画化され2019年に公開されることが発表されました。映画では、謎の転校生に恋心を頂く美少年・百美役を二階堂ふみさん、そしてその埼玉育ちの美少年転校生・麗役をGACKTさんが演じます。
今回の映画化は、プロデューサーを務める若松氏が、2015年、書店に平積みされていた「翔んで埼玉」を見て強烈なインパクトを感じたのがきっかけ。なぜ今この作品が世に受けているのかと興味を持ち、おそらく、「ディスられても笑いに変えられる程、地方が成長しているからではないか……」。そんな仮説から、元々田舎出身という若松氏が、地方をもっと応援できるような、それでいて、都会に住んでいる人も楽しめる、そんな作品を作りたいと映画化に向けて動き始めたとのこと。
そして、何度かタッグを組んでいる監督の武内英樹氏と、「久しぶりにバカなことをやりたい!」と意気投合。しかし、「翔んで埼玉」は未完の作品で、その続きを考えるために脚本家も交えてオリジナルの展開を模索。大都会東京から虐げられた埼玉が、自由を求めて徒党を組み戦うという原作の設定に、新たに“千葉”という対抗組織も用意。同じく東京から迫害を受けている埼玉と千葉が、どのように物語を形成していくのか、そして、相容れない土地に生まれた二人の間に芽生えた“愛”がどうなっていくのか、という2つのテーマを携えたストーリー構成に。
物語の構成と共に、“原作の設定の素晴らしさ”が魅力の本作にとっても必要不可欠な、主役2人のキャスティングが進められ、東京都知事の息子であり、白鵬堂学院の生徒会長=エリートとして華々しく学生生活を送る、壇ノ浦百美(だんのうらももみ)役は当初、原作の設定を変更し、女性にしてもよいかという意見も出ていた中で、若松氏や監督・脚本を中心に会議を重ねる中で、浮かび上がってきたのが、若手演技派女優の二階堂ふみさん。
最初に本人に相談した段階では、若松氏も「女性に変えようかと思っている」と説明していたものの、本を読んだ二階堂さん本人から、「これ、私が男性の役をそのまま演じたほうが面白くないですか?」と提案があったことで、原作の通り、名前も外見も女性っぽいのに、実は男性というキャラクターのままで進められることに。
そして、二階堂演じる百美が淡い恋心を抱く、容姿端麗でアメリカ帰り、でも実は埼玉県出身の転校生・麻実麗(あさみれい)役は、原作者も交えたキャスティング会議では、様々なアイディアを出し合う中で、満場一致で「なるほど!」となったのが、GACKTさん。原作の魔夜氏も大絶賛&太鼓判。
とはいえ、いくらミステリアスな設定とはいえ、麻実麗は18歳の高校生という設定。「原作の魔夜さんのご指名なら…」と引き受けたGACKTさんも、自らが高校生役を演じてよいものかと思いながら、衣装合わせなどに挑んだとのこと。二階堂さんとGACKTさんは、それまでバラエティなどでの共演はあったものの、本格的な演技での共演は本作が初。
クランクインは3月21日。埼玉を始め、関東各地で撮影が進められている。どこか浮世離れしていて、宝塚歌劇団のような空気感すら感じる現場の美術や衣装に囲まれ、 主演の2名もすぐに世界観に溶け込み、笑いの絶えない現場で気持ち良く、この強烈すぎるキャラクターを演じているそうです。劇中には、埼玉ゆかりの企業や、名産品、登場人物も出演するなど、誰が見ても笑えるだけでなく、高級感とスケール感も出したコメディ大作!として完成させるべく、現在鋭意撮影中としています。
著者:魔夜峰央(まや・みねお)氏のコメント
30年近く前の作品です。当時私は埼玉県所沢市に在住しておりまして、抜けるような青い空と一面緑のネギ畑に囲まれて、牧歌的ながら、本当は東京へ行くはずだったのになぁ……と思いながら、なんとなく悶々としていました。良いところなんです所沢は。
しかし、これから一旗揚げようかと野心満々の当時の私にとっては、のんびりしすぎていて、なんとなく物足りなかったのは事実です。(中略)
その頃、自虐的にそういった埼玉県民の心の声をある意味痛切に描いたのが、この「翔んで埼玉」です。おもしろいとかおもしろくないとかではなく、日々の鬱憤が爆発した心の声とでも言いましょうか。今見るととんでもない作品ですが、当時は素直な気持ちをそのままぶつけたのだと思います。それが、今になって、なぜ?まったくもって私自身が一番驚いているような状況なのです。今回はそれが、さらに映画化されるということで、ありがたいやら恐ろしいやら。「本当にいいんですか?」と、最後に言わせていただきます。
・二階堂さんへ
最近テレビでお顔は拝見しておりました。なんだか面白いキャラの人だなぁと、いい意味で、思っておりましたので今回の役はぴったりかもしれません。映画の中で思い切り遊んでいただけたらと思います。
・GACKTさんへ
まさかオファーを受けていただけるとは思いませんでした。最初GACKTさんのお名前が上がった時、そこにいた一同全員がのけぞり次の瞬間、ありか、と頷いたものです。願ってもないキャスティングですが、この役がGACKTさんの人生の汚点にならないことを祈っております。
百美(ももみ)役 二階堂ふみ(にかいどう・ふみ)さんのコメント
埼玉のプライドをかけた戦い、そしてそこから生まれる純愛ボーイズラブ。どのような作品になるのかは全く想像できませんが、精一杯真面目にふざけられたらと思います!
麗(れい)役 GACKT(ガクト)さんのコメント
このオファーがあった時は、「設定に無理があるんじゃないかな?」とは思ったんですけれども、ずっと以前から魔夜先生の作品のファンだったっていうことから、先生からの指名ということであればやるしかない、、、という想いで、今回の作品は受けてしまいました(笑)。
正直なところ、「ボクの歳で高校生ってどうなのか?」という気持ちは未だに払拭できてはいないんですが、この漫画自体がかなり無理のある設定の漫画ですので、無理がもう一つぐらい増えても問題ないかなとは思っています。
(二階堂)ふみちゃんとは、こういう形で一緒に共演できるのは嬉しいと思ってます。番組以来の久しぶりの再会なので楽しみです。ふみちゃんにとって最高の相手役、最高のキャラクターで撮影に入れるように作り込んでいきたいと思います。