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どうしたらいい? 狭い新幹線車内で事件に遭遇したら~Twitterで「座面が外れることを覚えておこう」のツイートが10万近く、米軍の友人によるアドバイスのツイートが5万近く「いいね」を集める

[2018/6/11 14:20]

 6月9日(土)、東京発のぞみの最終便となる新幹線車内で突然起きた無差別殺傷事件。誰もが被害者になる可能性がある事件だけに、ネットでも衝撃が広がっています。


新幹線では座面が外れることを覚えておく、犯人の目を見ない~何万もRTされたツイート

 Twitterでは、「昨日の事件で新幹線の座面をはずして盾にするということを学んだ。あれって簡単にはずれるもんなんだ。新幹線内みたいな逃げ場ない場所で、これ知ってると知らないとではだいぶ違うよ。子ども守らないといけないし、絶対覚えておこう」というツイートが7万回以上RTされ、9万以上の「いいね!」を集めています。

 清掃や交換などメンテナンスのための仕様ですが、座面が簡単に外れるということはあまり知られていません。万一の時のために覚えておきたいところです。

 また、「新幹線内で殺人テロにあったら、どこかで緊急停止ボタン押しておく、犯人を興奮させないようにジリジリと距離をとる、犯人の目を見ない、追いかけてきたらスーツケースや荷物で道を塞ぐ、トイレに隠れて内側から鍵かけるって米軍の友人に言われたけどいざって時に絶対からだ動かないと思う。。。」というツイートも2万5,000回以上RTされ、4万8,000件近い「いいね」を集めています。

・緊急停止ボタンを押しておく
・犯人を興奮させないようにジリジリと距離を取る(犯人から離れる)
・犯人の目を見ない
・追いかけてきたらスーツケースや荷物で道を塞ぐ
・トイレに隠れて内側から鍵をかける

 米軍の友人からというアドバイスはいずれも実用的。頭に入れておくとよさそうです。

新幹線のセキュリテイ対策を求めるテレビの発言に「犯人はやりやすい場所でやるだけ」の声

 テレビなどでは新幹線のセキュリティ強化を、といったコメントもありましたが、「新幹線でセキュリティ高めたとして街中は? 街中でもいきなり襲いかかられたら防ぎようないでしょ、犯人になるようなやつは新幹線に刃物持ち込めなくなったら街中でやるだけ」というツイートも。

 実際、1980年に新宿西口で起こったバス放火事件では、バスの後部ドアから火のついた新聞紙とガソリンが入ったバケツが車両後方へ投げ込まれ、6人が死亡、14人が重軽傷を負う惨事となりました。

 また、1995年に起こった地下鉄サリン事件は、13人の死者と多数の重軽傷者が出る惨事となり、地下鉄内で化学兵器が使われた前例のない事件として、世界でも大きな注目を集めました。

 航空機、電車、バスなど交通機関の機内・車内の事件では、通路が狭い、出口が限られ場所によっては逃げ場がなくなるなどは共通しています。

 いったん飛び立ったら逃げ場がまったくなく、墜落すればほとんどの乗客・乗員が犠牲になる可能性が高い航空機では、厳しいセキュリティチェックを実施していますが、すべての交通機関で同様のチェックを行うのは「現実的ではない」という意見がネットでも多く見られます。

 出口の限られたところでテロや無差別殺傷事件に遭遇したらどう行動すべきなのか。ケースバイケースとなる要素も多いため、これさえ覚えておけば、という定番の対策はありません。上記の米軍の友人によるアドバイスや、座面が外せることなど、できそうな対策を頭に入れておくしかなさそうです。

 なお、掲示板などでは武器となる護身具の携帯などを勧める書き込みも見られますが、たとえば警棒などは奪われた場合は相手の武器になってしまう可能性が高いことを考えておく必要があります。

 また、刃渡り6cmを超えるナイフの携帯は銃刀法違反となります。料理人が包丁を持ち歩く、登山用に購入したナイフを持ち帰る帰路など、正当な理由があればOKですが、護身用として携帯するのは“正当な理由”とは認められていません。防御を考えるあまり法律違反をしてしまうことのないようご注意を。

[工藤ひろえ]