スクール水着では初の男女同デザインのジェンダーレス水着! フットマークが「男女共用セパレーツ水着」を開発し、3校で導入予定、10校が検討中~長袖・ハーフパンツで露出を控え、紫外線対策にも
フットマークが、男女デザインが同じジェンダーレス水着「男女共用セパレーツ水着」の取り組みを開始し、2022年度は3校が導入予定で、来年に向けて10校が検討中としています。男女共用のため性別を意識せず水泳授業に参加できる狙いがあり、指定制ではなく、従来の水着と男女共有水着を選択できる形にする学校が多いとのことです。
「男女共用セパレーツ水着」は上下が分かれたセパレーツ型で、長袖の上着はできるだけ露出を軽減し紫外線対策にも有効としています。またボトムスはハーフパンツが採用されており、体のラインが出にくい形状になっています。カラーはコンのみで、120cmから4Lまでの10サイズで展開されます。小売希望価格は6,380円~6,820円(税込)。
昨今、学校現場でも「ジェンダーレス」の動きが注目されており、LGBTQへの理解や関心が高まる中、制服も自由に選べるようになるなど学校の現場でも新しい取り組みが進んでいますが、スクール水着は、昭和から平成、令和へと男女それぞれ形の変化はあるものの、男女別のデザインが根強く、性差による違いが露わになるようなものが多いのが現状です。
すでに体型を隠す水着は販売されていますが、性別ごとに違う形で男女で兼用できる上下セット水着はなく、今回、男女同じ形にすることで性別による水着の選びにくさを払拭し、内面と外見で性の異なる生徒も迷わず選び着ることができるジェンダーレス水着「男女共用セパレーツ水着」を開発したとしています。
「男女共用セパレーツ水着」は、男女共に身体的な違いが表れる部位(胸、腰、お尻など)はゆったりしたシルエットになるよう素材を変え、パターンを微調整。体型の違いが目立たないデザインにし、上着は一枚で着て泳げ、ファスナーの引き手部分にはガードが付いています。
また、パッドが差し込めるポケットもついていますが、裏地を黒にし、パッと見てパッド用ポケットと分からないような仕上げになっています。
パンツは布帛(ふはく)素材を使い、体に密着しない生地を使用。パンツの内側はインナーパンツ付き。また左右に抜け穴を付け、水中で膨らみにくいとのことです。
以前は、制服や水着などは「指定されたものの着用を強制されるもの」という認識が当たり前でしたが、近年はスクール水着においても自由化が進み、地域や学校によって「自由に選べるもの」へと認識も変わりつつあり、実際、紺色であれば指定はないという学校も全体の半数くらい存在しており、「選択肢」が増えているとのことです。
時代の変化とともに、形も女子生徒はワンピース型からセパレーツ型へ、男子生徒の水着も股下が長くなり、露出が軽減されているデザインの変化が見られ、同社が2015年に実施した中学生との商品企画では、男子生徒がデザインしたのは上下分かれておりパンツは足首まである肌の露出を控えた、まるでダイバーが着るような形の水着で、「実は男子も肌を隠したい、体型が見えてしまうのは恥ずかしい」という思いからだったそうです。
2010年頃から発売を始めた長袖や半袖型の上着「シャインガード」は、主に紫外線対策を目的としていますが、露出を軽減したいという理由で着用する生徒も増え、すでにジェンダーレス水着としてシャインガードを導入している学校もあるとのことです。
開発担当者の声
一番の特徴は男女同じ形にし、ユニセックスで着られることです。水泳特有の条件に合わせつつ(動きやすくするための伸縮素材や吸水しても重くなりにくい撥水加工など)、体型や肌の露出を抑えたデザインを意識しました。この水着を着ることで水着に対する不安を払拭し、水泳授業に前向きに取り組めるお手伝いができればと願っております。そして本来の目的である水泳技術の習得に繋がれば、これ以上の喜びはありません。