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埼玉県営水上公園での水着撮影会を再開 NG水着やNGポーズ例など暫定的な開催許可条件も公開~埼玉県からの中止の撤回の指導を受けて、「世間をお騒がせしたことに対し、改めて心からお詫び申し上げます」

[2023/7/20 13:28]

 埼玉県公園緑地協会が19日、県営水上公園における水着撮影会の再開することと、暫定的な許可条件を発表しました。

 同協会は、埼玉県から指定管理を受けている3つの県営水上公園で、2023年6月10日~6月25日までに水着撮影会の開催を予定していた6団体に対して、6月8日に水着撮影会の開催中止を要請し、今後、水着撮影会は、一切許可しないと判断。しかし、6月11日に埼玉県から、「明確な許可条件が定められていない施設で、ほかの施設の許可条件を当てはめ、予定されているイベントを中止させることや、詳細な許可条件提示後に違反が認められない者に対し中止させること、さらには今後全ての水着撮影会を行なわないこととする判断は適切ではない」として、6団体の内4団体への中止要請を撤回するよう指導を受けたとのこと。

 同協会は、埼玉県からの指導を重く受け止め、中止要請をした6団体の内4団体に対し、6月12日と13日に中止要請の撤回を行なったとのことで、「事業者並びに関係者の皆様には多大な御迷惑をおかけしましたこと、また世間をお騒がせしたことに対し、改めて心からお詫び申し上げます」と謝罪しています。

 今回、当面予定されている2023年9月、10月の水着撮影会について、事業者の準備の都合なども考えられることから、3つの水上公園で統一した許可条件を暫定的に定め、運用することにしたとのことです。なお、2024年度以降の許可条件については、関係者や専門家等からのヒアリングを実施し、新年度の会場予約受付を開始する2024年2月までには決めていく予定でとしています。

埼玉県営水上公園 水着撮影会開催許可条件

埼玉県営水上公園 水着撮影会中止申し入れに至るまでの経緯と根拠

 2023年4月下旬に、しらこばと公園で、子供連れの一般利用者から協会に対して「水着撮影会の様子が見えている。県営公園で行うのはふさわしくない」との意見が寄せられ、5月下旬にも、協会に対してしらこばと公園で開催されたイベントで「18歳未満のモデルを使用している」「成人女性が被写体であっても公園で行うにはふさわしくないイベントだ」との意見があったとのこと。

 これらの意見などを受け、2023年4月と5月に開催された水着撮影会の状況を確認したところ、しらこばと公園では2023年度から主催者に禁止事項を例示した詳細な許可条件を示していたにもかかわらず、禁止事項に該当する過激なポーズでの撮影行為が行なわれていたことが複数確認されたことから、一部の団体については、許可条件に反した水着撮影会を開催していた事実が確認できたとしています。

 また、2023年4月と5月に開催された水着撮影会では、18歳未満の児童がモデルとして参加したことが伺えたとのこと。

 その他、違反行為が具体的に確認できなかった他の団体も含め、主催者側では撮影者やモデルの禁止事項に反する行為をコントロールできないおそれが高いと判断したこと、18歳未満の児童がモデルとして水着撮影会に参加した場合、水着撮影が法令(児童ポルノ法、埼玉県青少年健全育成条例)に抵触するおそれのあることが懸念されたこと、さらに、協会として県営施設を預かっている点や、過去にも何度か苦情や意見が寄せられた点、近年のジェンダーに係る社会的意識の変化、また近隣他県の県営公園では同様のイベントを近年は実施しておらず、また民営においても使用させていない施設が出ていることなどを総合的に勘案して検討した結果、埼玉県都市公園条例第9条第2項第2号の「公共の福祉を阻害するおそれがある」ものと判断し、2023年6月8日、しらこばと公園と川越公園で令和5年6月中(10日以降)に開催が予約されていたすべての水着撮影会の中止を決定し、同日、各主催者にその旨を申し入れたとのことです。


[古川 敦]