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フライパン「セラフィット」の硬さはダイヤモンドの次ではない。優良誤認表示で消費者庁が措置命令~実際には金属製品で擦ると50万回を大幅に下回る回数で傷

[2016/9/3 03:55]

 消費者庁が1日、オークローンマーケティングが運営するショップジャパンで販売している「セラフィット」と称するフライパンに係る表示について、消費者庁及び公正取引委員会(公正取引委員会事務総局中部事務所)の調査の結果を踏まえ、景品表示法第7条第1項の規定に基づき、措置命令を行なったと発表しました。

 同社は、テレビショッピング番組で「ダイヤモンドの次に硬いセラミックを使用」との映像及び「セラフィットはダイヤモンドの次に硬いセラミックを使用」との音声、「傷がつかない コーティングが剥がれない」との映像及び「コインで擦っても傷が付かず、コーティングは剥がれません」との音声、「クギを炒めても傷がつかない!」との映像及び「たとえ大量の釘を炒めたって傷が付かない」との音声を放送。

 あたかも、対象商品の表面処理加工に用いられている「セラミック」と称する物質はダイヤモンドの次に硬いものであり、対象商品を金属製品で50万回擦っても傷が付かないかのように示す表示をしていました。

 実際には、表面処理加工に用いられている「セラミック」と称する物質はダイヤモンドの次に硬いものであるとはいえず、対象商品を金属製品で擦った場合には50万回を大きく下回る回数で傷が付くものであったとのこと。

 対象商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反する行為(同法第5条第1号(優良誤認)に該当)が認められたとしています。

 消費者庁は、オークローンマーケティングに対し、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者へ周知徹底し、再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底し、今後、同様の表示を行わないことを命令しています。

 オークローンマーケティングでは、「指摘を受けた表現については、自主的にすでに修正済みですが、今回の措置命令を真摯に受け止め、全ての広告表示について法令等の指針を遵守するよう再徹底すると共に、社内のチェック体制強化、プロセスの見直しを図り、再発防止に努める」としています。

 また、「セラフィット」に関する問い合わせは、フリーダイヤル(0120-324-824)で24時間受け付けています。

[古川 敦]