ライフ

1ブライダル当たり15,000円 JASRACがブライダルでの包括使用料の実証実験を実施

[2019/9/3 16:45]

 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が30日、ブライダル目的複製に係る包括使用料の試験的運用(実証実験)を実施すると発表しました。実施期間は2019年10月1日~2020年9月30日の1年間。

【包括使用料額】
「オーディオ録音 進行用録音物」 1催物当たり 5,000円
「ビデオグラム録音 記録用録画物」 1催物当たり 10,000円
※請求額には別途消費税相当額を加算

 今回の実証実験の目的は、ブライダルの進行に合わせて音楽を再生するために使用する録音物、または催物を記録するための録画物に、同協会が著作権を管理する音楽著作物を複製する利用形態で、包括的に使用料を算定する方式を導入することに向け、音楽の利用の実態を検証するためとしています。

 試験的運用(実証実験)の対象となる事業者は、進行用録音物および記録用録画物に録音した楽曲を、電子データで直接当協会に報告することになります。

 対象とする事業者は、2019年10月1日から適用する使用料規程に対応した「ブライダル用録音・録画物に係る包括的利用許諾契約」を締結している事業者で、「2018年度の録音物または録画物に関する利用申請実績が2,000件以上であること」、または「公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(BIA)が制定する『ブライダルサービス宣言』の認証を受けていること」のいずれかに該当する事業者が想定されています。募集する事業者の数は若干数。

【試験的運用(実証実験)の対象とならない楽曲】

「進行用録音物」
 ・管理著作物以外の楽曲
 ・専属楽曲(※1)

「記録用録画物」
 ・管理著作物以外の楽曲
 ・特定音楽出版者(※2)が権利を有する外国楽曲
※1 著作者とレコード会社との専属作家契約によって、当該著作者が創作した楽曲の録音利用について、当該レコード会社に独占的な利用を認めている楽曲。
※2 日音、ピアーミュージック、ワーナーチャペル音楽出版、ソニーミュージック・パブリッシング、ショット・ミュージック、日本アメリカーナ音楽出版。ただし、日音においては、ライブラリー楽曲を除く。

[古川 敦]