オリンピック開会式・閉会式クリエーティブチームの小林賢太郎氏が解任 組織委員会が「過去に歴史上の痛ましい事実を揶揄する台詞を使用していた」ことを理由に
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が22日、東京2020オリンピック競技大会開会式および閉会式制作・演出チーム、クリエーティブチームの一員である小林賢太郎氏を解任すると発表しました。
1998年5月に発売されたラーメンズのライヴVHSに収録されている、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)をパロディーにしたとみられるコントの動画がインターネット上で拡散しており、米国のユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が、「反ユダヤ主義の発言」として非難する声明を発表していました。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、「小林賢太郎氏の公演で、過去に、歴史上の痛ましい事実を揶揄する台詞を使用していたことが分かりました」として、小林氏を解任することにしたとのことです。
また、「開会式が目前に迫る中、このような事態となり、多くの関係者、都民・国民の皆さまにご迷惑・ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪しています。
【全文】小林賢太郎氏コメント
小林賢太郎と申します。私は元コメディアンで、引退後の今はエンターテインメントに裏方として携わっています。
かつて私が書いたコントのセリフの中に、不適切な表現があったというご指摘をいただきました。確かにご指摘のとおり、1998年に発売された若手芸人を紹介するビデオソフトの中で、私が書いたコントのセリフに、極めて不謹慎な表現が含まれていました。
ご指摘を受け、当時のことを思い返しました。思うように人を笑わせられなくて、浅はかに人の気を引こうとしていた頃だと思います。その後、自分でも良くないと思い、考えを改め、人を傷つけない笑いを目指すようになっていきました。
人を楽しませる仕事の自分が、人に不快な思いをさせることは、あってはならないことです。当時の自分の愚かな言葉選びが間違いだったということを理解し、反省しています。不快に思われた方々に、お詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。
先ほど、組織委員会から、ショーディレクター解任のご連絡をいただきました。
ここまで、この式典に関わらせていただけたことに感謝いたします。