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無免許運転容疑の木下富美子都議が都議会議長・副議長に謝罪 被害者とは10月半ばに示談~議員報酬は寄付、政務活動費は請求しない。「『議員を続けて欲しい』との声も頂いて参っております」

[2021/11/9 12:47]

 2021年7月に、東京都議選期間中に無免許運転で事故を起こした疑いで書類送検された木下富美子都議が公式サイトを2021年11月9日(火)に更新。同日、「公営企業委員会」の質疑出席に先立ち、議長室で都議会議長・副議長に謝罪と説明をしたことを明らかにしました。

 木下都議は、「事故以前より、選挙活動のストレス、過度の不安が原因と考えられる不眠が続いておりました。事故後、『食欲が湧かない』『寝ないで無理して頑張ると、多弁になってしまう』等の症状が強く顕著になったため、医療機関を受診、診断書を頂き、お薬を処方して頂いております」として、「このような心身の不調が続いたため、臨時会、本会議を欠席せざるをえなかった」と欠席理由を説明。

 「欠席している間の報酬は受け取るべきではないとの考え」として、欠席していた3カ月分の約192万円をNPO法人などの団体に寄付したとのこと。政務活動費についても、欠席していた3カ月間分にあたる、150万円の請求はしないとしています。

 なお、被害者とは、10月半ばに示談をしているとのことですが、引き続き捜査中の案件であり、事件に関する具体的な事項については、弁護士の助言を受けて、整理された段階で説明していくとのことです。

 また、「『議員辞職』を求める声も承知しており、都議会での2回の『議員辞職勧告決議案』も重く受け止めている」としながらも、「『議員を続けて欲しい。これまで通り力を貸して欲しい』との声も頂いて参っております。厳しい道のりとなると覚悟しております。失われた信頼を回復できるよう、償うべき償いを行い、これからの議員活動で答えを導き出しながら、ご奉仕させて頂きたいと思っております」と議員を続けることを改めて表明しています。

【全文】都民の皆様へ

この度の私の行動により、多くの方々にご迷惑をおかけしていること、大変申し訳ないと思っております。また、被害者の方に、心よりお見舞いとお詫びを申し上げます。
免許停止期間中に運転し、事故を起こしたこと、あってはならないことと深く深く、反省いたしております。本当に申し訳ございません。
本日、「公営企業委員会」の質疑出席に先立ち、議長室にて都議会議長・副議長に、お詫びとご説明をさせて頂きました。

事故以前より、選挙活動のストレス、過度の不安が原因と考えられる不眠が続いておりました。事故後、「寝つきが悪く、何度も夜目覚めてしまう」「身体がだるく、疲れが取れない」「食欲が湧かない」「寝ないで無理して頑張ると、多弁になってしまう」等の症状が強く顕著になったため、医療機関を受診、診断書を頂き、お薬を処方して頂いております。
このような心身の不調が続いたため、臨時会、本会議を欠席せざるをえず、議長・副議長を始め、都議会関係者の皆様にご迷惑をおかけしてしまったことにつきましても、心よりお詫び申し上げます。医師と相談をしながら、体調の回復と安定に努めて参ります。

以前より表明しております通り、議会を欠席している間の報酬は受け取るべきではないとの考えです。しかし、議員報酬の受け取り拒否は東京都への寄付となって公職選挙法で禁止されているとのことで、新たな任期において月々振り込まれている報酬月額 約64万円、欠席していた3ヶ月分の約192万円をNPO法人などの団体に寄付させて頂きました。公職選挙法に触れないよう、寄付先の選定には東京都選挙管理委員会にご相談させて頂いております。
政務活動費は現在ひと月あたり50万円が会派に一旦支給される形になっていますが、政務活動にかかった費用として正式に請求しない限り、都に返納することになります。こちらも欠席しておりました3ヶ月間分にあたる、150万円の請求はいたしません。

被害者の方には大きなご迷惑をおかけしました。改めまして心よりお詫び申し上げます。10月半ばに示談をお受け頂きました。感謝申し上げます。尚、引き続き捜査中の案件であり、事件に関する具体的な事項については、弁護士の助言を受けて、整理された段階でご説明して参りたいと考えています。

7/2の事故以来、大変多くの方々からご意見、ご批判、お叱りの言葉を頂きました。「議員辞職」を求める声も承知致しており、都議会での2回の「議員辞職勧告決議案」も重く受け止めております。

都議会議員1期目の4年間、立場の弱い方々が抱える課題、現在のシステムに風穴を開ける課題の解決に力を尽くして参りました。民間企業や国での経験を都議会議員活動に活かし、議員のあり方、動き方、政策提案の仕方など、従来の「都議会議員像」を変えていくべく、多くの取り組みを行って参りました。
この間「議員を続けて欲しい。これまで通り力を貸して欲しい。」との声も頂いて参っております。
失われた信頼を取りもどすことは大変難しく、厳しい道のりとなると覚悟しております。
私にご信託くださいました有権者の皆様を始め、失われた信頼を回復できるよう、償うべき償いを行い、これからの議員活動で答えを導き出しながら、ご奉仕させて頂きたいと思っております。

令和3年11月9日
都議会議員 木下ふみこ

[古川 敦]