ライフ

ネット予約での旅行に関するトラブルが5年前の約2倍に! 国民生活センターが注意喚起~現地に行ったら予約が取れていなかった、代金を二重に請求された

[2016/9/2 13:46]

 国民生活センターが1日、全国の消費生活センターなどによせられる、インターネットで予約した旅行に関するトラブルが5年前の約2倍に増加していることを明らかにしました。

 消費者が予約時に注意をするだけでは防ぎきれない、「旅行サイトから予約確認メールが届いたにもかかわらず、現地に行ったら予約が取れていなかった」、「一度しか予約していないのに代金を二重に請求された」など、のトラブルもみられるとしています。

 また近年では、海外事業者が運営する旅行サイトに関して「顧客対応窓口の説明が間違っていた」、「日本語の顧客対応窓口がない」などの相談もよせられているそうです。

 2011年度の旅行に関するトラブルについての相談件数は3,094件で、そのうちインターネットで予約した旅行に関するトラブルは836件。2015年度の旅行に関するトラブルについての相談件数は3,545件で2011年度から約15%増加する一方で、そのうちインターネットで予約した旅行に関するトラブルは1,669件と約2倍に大幅に増えています。

 相談事例としては「予約中『エラー』と表示されたため別の予約をしたら、二重予約になってしまった」、「予約内容が、自分が選択した内容と違っていた」、「代金を支払ったが、航空券を受け取らないまま事業者と連絡が取れなくなった」、「半年後の航空券を解約したいが、代金の50%の解約料がかかる」、「返金に関する顧客対応窓口の説明が間違っていた」などが紹介されています。

 国民生活センターは、相談事例からの問題点として以下の4点を挙げています。
・システムエラー等、消費者が注意しても防げないトラブルがみられる
・事業者が倒産した場合、代金の全額払い戻しを受けることが難しい
・海外旅行サイトの場合、コミュニケーションを取るのが難しいケースがある
・海外旅行サイトの場合、日本の法律等を用いた交渉が難しいケースがある

 さらに、消費者へのアドバイスとして、「契約前に旅行サイトの所在地情報などを確認し、申込みを完了する前に、解約料などの契約条件や予約内容をよく確認しましょう」と呼びかけています。また、予約確認メールなどは、旅行が終わるまで保管し、トラブルになったら消費生活センターなどに相談してほしいとしています。

[古川 敦]