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ロイヤルホストなど70店舗程度を閉店へ ロイヤルHDが業績予想を売上高41.3%減、赤字に修正~業績の急激な悪化を受けて、「緊急対策等の取組み」を発表

[2020/5/14 22:40]

 外食事業(「ロイヤルホスト」、「てんや」など)、コントラクト事業、機内食事業、ホテル事業(「リッチモンドホテル」)を運営するロイヤルホールディングスが14日、業績の急激な悪化を受けて、「緊急対策等の取組み」を発表しました。

 4月以降、外食事業では、政府からの緊急事態宣言の発出を受け、臨時休業や営業時間短縮を実施し、コントラクト事業では、空港利用者の激減や施設の休館が影響、機内食事業では、主要な販売先である国際線航空便の9割以上が運休、ホテル事業では、全体の25%にあたる10ホテルを休業、北海道札幌の1ホテルを宿泊療養施設として提供しているとのことです。

 同社では、前回公表予想(2020年2月14日)時には、SARS発生当時の状況と1月下旬~2月上旬における各事業の売上の推移を勘案し、影響期間を概ね6カ月(2月~7月)と想定。主としてインバウンド需要減による影響が想定していましたが、その後、国内での感染が拡大し、また、世界でもWHOのパンデミック宣言が発出されるに至り、消費活動が著しく停滞し、各事業で想定を上回る影響が顕在化。

 4月には緊急事態宣言が発出されたことを受け、休業や営業時間短縮を実施し、減収幅が拡大。2020年度中間期の連結業績予想については、足元の営業状況と緊急事態宣言の延長を勘案し、5月~6月についても、業績への影響は4月と同水準となる前提で算定。前回予想より売上高は41.3%減、赤字転落に修正しています。

 この需要急減に伴う激変対応として、以下の取組みを持株会社主導で対応進行中と発表しています。

1.費用削減
  徹底した物件費の削減

2.設備投資は実施時期を再考
 投資計画の4割を一時的に先送り

3.賃料減額対応の継続
 グループ全体において賃料減額を賃貸主に継続依頼

4.不採算店舗の閉店
 今後も収益の見込めない70店舗程度を閉店予定

5.手元流動性の確保
 ・資金調達の前倒し実施(手元現預金の積上げ)
  -2020年3月末現預金94億円(2019年12月末比+50億円)
 ・コミットメントラインによる借入枠確保
  -借入枠総額100億円(2020年6月以降)

[古川 敦]