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東京駅構内で静岡「東海軒」のレトロかわいい駅弁3種を販売開始! 明治30年創業当時の味を守る「元祖鯛めし」のシンプルさが凄い

[2019/1/30 18:36]

 JR静岡駅・百貨店等で駅弁を販売する株式会社東海軒は、JR東京駅構内「駅弁屋 祭 グランスタ店」で、2月1日(金)から3種類の駅弁を販売します。

 販売される駅弁は、「幕の内弁当」880円、「元祖鯛めし」750円、「サンドイッチ」360円(いずれも税込)の3商品。

 中でも注目は、明治30年に販売開始し、当時から変わらぬ味を受け継いでいるという「元祖鯛めし」。あまりにシンプルな見た目に、思わず「あれ? おかずの段は?」と思ってしまいます。

 「元祖鯛めし」は、蓋を開けると鯛そぼろがかかった桜飯(醤油飯)とたくあん2切れだけ。日の丸弁当を思い起こさせるシンプルさですが、甘めの鯛そぼろと桜飯が相性抜群で、幕の内弁当に次ぐ人気商品になっているとのこと。

 潔いほどのシンプルさから、おかず要らずのおいしさへの自信が伺える駅弁で、ぜひ食べてみたいと思わされます。

掛け紙のレトロなデザインが素敵な「元祖鯛めし」750円(税込)
蓋を開けると、中は鯛そぼろがかかった桜飯(醤油飯)とたくあんだけ!

 東海軒で一番人気の「幕の内弁当」も、奇をてらわないオーソドックスな構成。地元の人に長年愛され、長期にわたり売上No1をキープしているそうです。

 内容は、煮物3品(鶏肉団子、下草、豚肉)、焼鯖、玉子焼き、チキンカツ、蒲鉾、うぐいす豆、海老フライ、中華煮、山葵漬け、桜漬け、梅干しと11種類の豊富なおかずと白飯。おかずの中でも1番の人気は焼鯖で、秘伝の味付けとのこと。白米は、冷めた状態でも美味しく食べられるよう炊き方に一工夫しているそうです。

「幕の内弁当」880円(税込)
一番人気の「幕の内弁当」は、11種類のおかずと白飯

 「サンドイッチ」は、昭和初期から変わらない、レトロでかわいいトリコロールのパッケージを使用。具材は玉子スプレッド、ハム、マーガリンとオーソドックスかつシンプル。昭和の時代に映画館で販売されていたサンドイッチが思い出されます。

 サンドイッチのパッケージは場所をとらない大きさで、折り畳んで捨てることができます。税込360円という価格もお手軽。

昭和初期から変わらないレトロかわいいパッケージの「サンドイッチ」360円(税込)

 明治22年2月1日に静岡の地に鉄道が開通され、東海軒は鉄道開通と同じ年の明治22年12月1日に「加藤辨當店」として鉄道内の立ち売り業から始まりました。

 明治32年に「三盛軒」、大正3年4月1日に「東海軒」、大正15年12月18日に「合資会社東海軒」、昭和9年3月12日に「合名会社東海軒」、そして平成13年3月1日に「株式会社東海軒」と時代の流れとともに会社組織は変わったものの、「元祖鯛めし」などの味は創業時から守り続けてきたとのこと。

 立ち売りの駅弁とお茶を車窓から購入した時代を思わせるレトロなパッケージは写真映えばっちりで、SNS女子に人気が出そうです。

左:明治39年頃の「鯛めし」掛け紙、右:昭和の高度成長期ごろの立ち売り風景
[工藤ひろえ]