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3年近く猫を飼育、湿気の多い季節にナメクジなどが外部から侵入 大阪王将が仙台中田店への保健所による調査結果の概要と今後の対応について発表

[2022/7/27 16:52]

 イートアンドHDが運営する餃子専門店「大阪王将」が27日、SNSなどに書き込みが拡散しているフランチャイズ店舗の「大阪王将 仙台中田店」(宮城県仙台市太白区中田町杉ノ下35-1)に、所轄保健所による調査が2022年7月25日(月)に行なわれ、その調査結果の概要と今後の対応について発表しました。なお、「仙台中田店」は「店舗整備の為、当面の間 臨時休業」となっています。

 なお、今回の調査では、ナメクジ、そ族昆虫などは見受けられなかったものの、湿気の多い季節に外部からの侵入があったことが店舗からも報告があったとのこと。所轄保健所から指摘された通り、出入口への網戸設置により、ナメクジ、そ族昆虫の外部からの侵入を防ぎ、再発防止を徹底し、あわせて衛生管理、害虫駆除も徹底し害虫の発生防止を強化していくとしています。

 また、外部機関による衛生検査は、年1回、全店で実施し、多くの店舗では衛生環境をよりよくすべく取り組んでいるとのことですが、全店で全従業員向けの勉強会を開催し、食材・店舗備品の取り扱い、並びに衛生管理ルールを再徹底し、改善を継続していくとのことです。

再開

調査結果

 所轄保健所による調査に伴い、以下1~12の12項目の指摘されたとのことです。

1.厨房内や廃棄物保管場所付近の清掃を徹底すること
2.食品、食材、調理器具、食器類は格納棚に清潔な状態で保管すること
3.HACCP に沿った衛生管理を行い、記録を作成、保管すること
4.食品衛生責任者について、早急に変更届を提出すること
5.客席と調理場の区画がないため、早急に改善すること
6.盛り付けは調理行為に該当するため客席ではなく厨房で行うこと
7.害虫の侵入を防ぐため出入口の扉に網戸を設置(2ケ所)
8.動物の飼育は行わないこと
9.そ族昆虫の対策の更なる徹底を行うこと
10.床に剥がれ等、劣化がみられますので修繕を行うこと
11.定期的に改善がされているか確認、記録すること
12.指摘事項について改善し、改善後、改善報告書を提出すること

今後の対応

 指摘事項1~12の12項目につき、所轄保健所の指導のもと、以下の対応を実施。なお、2、4、6、8は「実施済」とのことです。

1.2022年7月31日に外部清掃業者による、清掃作業を実施。

2.棚の外に置いて保管をしていた使用頻度の高い食器について、2022年7月26日に格納棚へ収納。今後は、保管場所を徹底。

3.帳票の未提出や未記入は、マニュアルに従い、記録の作成と保管を徹底。

4.2021年9月の人事異動の際に変更手続きをしていなかったため、現在店舗に在職している食品衛生責任者資格保持者への変更届を、2022年7月27日に提出。

5.工務店による改装工事を予定し(日程調整中)、客席と調理場の間に扉を設置。

6.一部食材の盛り付けをパントリーで実施していたため、全ての盛り付けを厨房内で実施するよう、2022年7月26日に配置及びオペレーションを変更。

7.コロナ感染防止対策のために、店舗裏口にある2か所の出入り口扉を開放していることがあり、工務店による改装工事を予定(日程調整中)、店舗裏口にある2か所の出入り口扉へ網戸を設置。

8.2019年10月12日~2022年6月15日まで、店舗の屋外にて猫を飼育していたことが判明。同社では外部機関による衛生検査を年1回実施していたものの、検査当日は猫を他の場所へ移動をしていたため、本部で把握できていなかったとのこと。本来、飲食店で動物を飼育する行為は衛生上認められないことで、また、警察に届け出をすることを怠っていたとしています。保健所からも指摘され、改めて徹底していくとのこと。加えて、店舗屋外に関しては、外部機関による衛生検査の項目外であったため、今後は店舗屋外に関しても定期的な衛生検査を実施。

9.月に1回、外部業者による害虫駆除を実施しているものの、出入口への網戸設置により、外部からのそ族昆虫の侵入を防ぐ。さらに、次回より、外部業者による害虫駆除の内容を見直し、対策を徹底。

10.工務店による改装工事を予定しており(日程調整中)、厨房とホールの床の修繕を実施。

12.指導項目の改善策が完了後も、定期的に確認。

13.指導項目の改善策が完了次第、内容を取り纏め、所轄保健所へ改善報告書を提出する予定。

[古川 敦]