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10種類のスパイスが溶け込んだ“飲む缶カレー”が誕生! ポッカが「カレーな気分中辛 リシール缶」を本日23日(月)発売~一緒におにぎりを食べると口の中でカレーライスに!?

[2021/8/23 11:15]

 ホット缶スープのトップシェアであるポッカサッポロフード&ビバレッジが、国民的人気メニューの「カレー」を飲み物として提案する「カレーな気分 中辛 170g リシール缶」を、2021年8月23日(月)に発売します。希望小売価格は140円(税別)。

 「カレーな気分 中辛 170g リシール缶」は、10種類のスパイスが溶け込んだ、飲む缶カレーで、ホットと常温販売可能な商品です。カレーの味わいを手軽に楽しむことができ、パンやおにぎりと一緒に食べれば「食事の1品」になり、「カレーな気分のときにピッタリ」としています。

 缶入りスープ市場で、既存商品は「おいしく小腹を満たせる」ことが特長である一方、食事系スープはこれまでと異なる食シーンを獲得できる可能性があり、ビジネスパーソンのランチシーンでは、ホットドリンクと一緒に購入する食品に、おにぎりやパンが上位にきており、これらと相性のよい食事系スープをドリンクとして提案する事で、手軽にどこでも満足感の高いランチや食事ができると考えたとしています。

 そこで同社では、国民的人気メニューであるカレーを缶入りにした“飲む缶カレー”を開発。「カレーな気分中辛」は、香味野菜とビーフとポークの旨みが広がる、カレー好きなも満足させるという、中辛のカレースープで、10種類のスパイスが溶け込んだスープには、同社のグループ会社である1947年創業のスパイスメーカー「ヤスマ」のスパイス(ヤスマ株式会社のスパイスを一部使用)も使用されています。

 「カレーを少しだけ食べたい」時に、そのままスープとして即飲できるだけでなく、おにぎりやパンといった食事にも合うので、外出先のランチなどでも食事の1品として楽しめるとのことです。

 100g当りのエネルギーは31kcal、たんぱく質 0.8g、脂質 0.7g、炭水化物 5.4g、食塩相当量 1.0g。賞味期間は13カ月。原材料はカレー加工品(国内製造)、砂糖、ビーフ香味調味料、ミルポアペースト、食塩、ポークエキス、香味食用油、トマトペースト、たんぱく加水分解物、酵母エキス、デキストリン/増粘剤(加工でん粉)、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)。

作れる工場がない!? 通常の4倍以上の歳月を費やし発売へ

 あるときテレビで流れた、レトルトカレーにストローをさして飲みながら歩く姿を見た、ポッカサッポロ社員の「この食べ方であれば、一緒におにぎりを食べると口の中でカレーライスになる」という“ひらめき”がきっかけ。

「“ドリンクタイプのカレー”であれば手軽にカレーを楽しめ、新しいカレーの食べ方の提案になる。しかも、“カレーは飲み物”というけれど、市販商品ではあまりみたことはあまりない。これはチャンス」と開発が始まったとのこと。

 まずは味作りから着手し、カレー店を食べ歩き、市販のカレー商品をいくつも試食。同社食品飲料事業本部・加工食品事業部の藤田良美さんは、「缶を一本飲み干すためには、辛すぎてもダメ。またとろみが弱いとカレーとして充実感がない、逆にとろみが強すぎるとのどごしが悪くなる。“辛さ“、”とろみ”のバランスに注意しながら味を決めていきました」と開発の苦労を語っています。

 前例がないため、スパイスの配合から自社で開発。同社のグループ会社であるスパイス専門のヤスマにもアドバイスをもらい、味作りだけでも相当な時間をかけ、気づくと1年以上の時間が流れ、味が決まり、発売に向け前進したところで「作れる工場がない」という最大の問題にぶつかります。

 「カレーはにおいや色が強いので製造ラインで扱いづらい」という工場における製造上の課題にぶつかり、その調整のため一度は発売が延期になったとのこと。「カレーは、においなどで製造が難しかったため市販の飲料タイプがあまりなかったのかもしれない。しかし工場をクリアできれば、市場でユニークな存在になる」と、開発を続けそうです。

 製造する工場が見つけられず発売は延期になったものの、「開発する時間が増えたとポジティブにとらえました。粉末スープとリキッドスープを長年研究してきた社内には、スープのエキスパートたちがいます。その方たちにもアドバイスをいただきながら製造できる方法を検討しました」と、同社フード&ビバレッジ研究所の中村里香さんは当時を振り返ります。

 ポッカサッポロで独自の製造方法をあみだし、工場での製造を可能に。こうして、通常商品の4倍の歳月を費やし発売につなげ、「ちょっとだけカレーを食べたいという多くのニーズにも応えたかった。さらに弊社は“ドリンクスタイルの手軽に摂れる食事”である【RTED(READY TO EAT DRINK)】という新しいカテゴリーを作ろうとしています。『カレーな気分』は、このカテゴリーを創出できる先駆的な商品になるはず!絶対あきらめたくなかった」と藤田さんは語ります。

 「カレーな気分」は独自配合の10種のスパイスを使い、香味野菜、ビーフとポークの旨味がありコクのある仕上がりになっている。あえて具材はいれていないのでスープ感覚でスルッと飲め、旨味が強くまさに“ドリンクタイプのカレー”。「缶入りスープの代表である『コーンスープ』は、小腹が空いたときに飲んでいただくことが多かったが、「『カレーな気分』はおにぎりやパンと一緒に食していただくことで、お昼ご飯などにも活用していただきたいです」と藤田さん。

 リモートワークで1日3食の習慣が崩れ“食のフレックス化”がおきている中、ポッカサッポロ社員による「食べ合わせ」案などのランキングも作り、カレーの新しい食べ方を提案していくとしています。

[古川 敦]